【映画】『サバイバルファミリー』 | You and the Revue and the Musical

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相変わらずハマり続けている●mazonプライム沼の中で視聴した『サバイバルファミリー』。

 

2017年に公開された映画でジャンルでいえば「SF、コメディー、ドラマ、ファンタジー」に分類されているが、利便性を追求した社会への風刺にも受け取ることができました。

 

以下、ネタバレありの感想です。

 

 

ある日目覚めると「電気」を使うモノがすべて使えなくなっている、という設定。家電、スマホはもちろんのことマンションの外に出ようとするとエレベーターも使えない、電車も車も止まっている。なんで車が動かへんのや?というと「バッテリー」や「電池」さえも駆動できないからだ。

 

乾電池をいれた時計もとまっているので時刻は不明、ネットどころかTVもラジオも視聴できないからこの「電気が使えない状況」が東京だけなのか、日本中なのかさえもわからない。

 

やがて水道も止まり(水も電気を使って組み上げてるんだったよね・・・とそこで気づく)、食糧は消えてなくなり(お店やスーパーへの物流も車が動かなきゃ止まるよね)、みな東京から脱出をして田舎へ帰ろうとする。東京以外では電気が使えているという「噂」を信じて。

 

物語の主役となる鈴木家といえば、停電前日にふるさとから送られてきた魚や野菜に「こんなのさばけない」「野菜には虫がついてる」と文句を言っていたにもかかわらず、翌日にはとんでもなくサバイバルな日々がスタートするのだから皮肉なもんです。

 

鈴木家のメンバーは父親が小日向文世さん、母が深津絵里さん、長男が泉澤祐希さん、長女は葵わかなさん。父・小日向さんはかつらを愛用して、娘の葵わかなさんはつけまつげバッチリで化粧に余念がないけれど、およそ100日をかけて自転車(もちろん電動アシストなし!)と徒歩で母のふるさと鹿児島に無事到着した頃には、ただただたくましく生きている人となっていた。

 

鹿児島を目指すことを決めた時には「羽田まで自転車で。そこから飛行機」という道を思い描いていたが、「バッテリー」を使う飛行機は車と同じくまったく飛んでいなかった。そして山口あたりで線路を歩いていたら・・・・なんとSLが走っていたんですよ〜。

そう、SLって石炭がエネルギーになっているから動いていたわけです。

 

電気がない・・・・。

 

これって100年以上前の明治の生活になってしまうのですね。

 

『カムカムエブヴリバディ』の深津絵里さんの演技に惹かれたので、深津さん出演作ということでチョイスした作品でしたが、社会状況とかぶるところもあり、コメディ作品なんて軽く笑って観ていられない・・・と感じたので感想を書きました。

 

あって当たり前がある日突然なくなってしまう。

そんな事態は経験したくはありませんが、すくなくとも当たり前にあることが、今日も明日も継続していることに感謝していようと思います。

途中、登場したサバイバルな生活を楽しんでいる斎藤家(時任三郎さん、藤原紀香さん、大野拓朗さん、 志尊淳さん)。

斎藤家のみなさんはサバイバルそのものを楽しんでしまってます。

「ない」ことを「楽しむ」はむずかしい。でもピンチをチャンスに変える力のあるファミリーでした。