【宝塚】緒月遠麻さんのこと | You and the Revue and the Musical

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緒月遠麻という名を知ったのは宙組組み替え後の『銀河英雄伝説@TAKARAZUKA』でヤン・ウェンリーを演じられた時でした。
雪組時代も観劇はしていたのですが、個々の生徒さんにあまり興味を持たず「作品として」観ていることが多かったので、役と芸名が一致せず記憶に残っていないのです(汗)。

宙組に組み替えして来られた時には、トップの凰稀かなめさんをしっかり支える二番手(と言っていいかな)で同期でありながら対照的な立ち位置が似合う面白い男役さんという印象を持つようになりました。

今日見つけた↓の記事を読んでいて、この方は自分の立ち位置を把握し、自分自身を客観的に見つめ、卒業されていったことをしみじみと感じ、昨年のサヨナラ公演を思い出しています。

http://astand.asahi.com/entertainment/starfile/ASHCW4SJCHCWUEHF00B.html

『白夜の誓い』のヤコブは実際のグスタフ暗殺事件とは異なり、グスタフと幼馴染であり、かつ共に国の繁栄を願っていました。考えの異なりが作った二人の間の溝はだんだんと広がり、ラストの悲劇へと繋がっていきます。
同期でかたやトップスター、緒月さんはあくまで支える立ち場にあることをしっかりと自覚していらっしゃったからこそ成り立つような台詞のやり取りは、この二人にしか成立しない空気や世界を醸し出していました。
本当に見事でした。

記事の中に記載されている『翼ある人々』も作品自体が佳作でしたが、緒月さんのシューマン(私の中では大絶賛!)があってこそのブラームス&クララ・シューマンでした。

路線と言われる生徒さん達も苦悩はもちろんあるでしょう。でも「歌劇」や「グラフ」に写真や記事が載ったり、他にもカレンダーなどの出版物、タカラヅカスカイステージへの出演という舞台以外での露出も多く、やはり華やかな光に導かれるようにステージの真ん中を目指していける点は宝塚歌劇団というところへ入団したからにはシアワセです。

緒月さんは私の視点ではその路線とは異なっていました。
でも当時の宙組の舞台を作り上げる上でとても重要な位置にいた人でした。

今のピラミッド型の宝塚では、路線に乗ってトップを目指す以外の人達が脚光を浴びにくいですが、自分の立つべき場所を見極めて「私は支える気質」と言えるような生徒さんにもそれに値する力量を発揮する役(発揮できる場)で活躍して欲しいものです。

今日は花組さんの『Me and My girl』の一部配役が出て少し???な点がありました。
番手にばかり拘り続けると「真ん中を支える良い役者」は育ちにくいと思うのです。


今日は月組を観劇しようか・・・と考えていましたが、ムラまで出かけたものの別の用事に引っかかり時間的に無理と断念。来週には観劇したいです。