文章表現に出逢う歓び。

参加したみなさんの文章が、はっとするほど素敵。

200字に満たない短い文章で、ときめく。続きが知りたくなる。思わず拍手が生まれる。その人の世界観に引き込まれている。

 

大好きになる。

そんな体験をする。

 

(文章表現を楽しむことができる自分に生まれて、うれしい)

(魅力的な文筆をする皆さんに出逢えて、うれしい)

 

(本文より)

 

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田口ランディさんのクリエイティヴ・ライティング講座に参加した。

靴を脱いであがった2階のスペースは、いちめんの木の床、木の机と木の椅子。風が通り抜ける大きな窓。ひかりがいっぱいにあふれている。

 

 

後方には、ランディさんが、講座やイベントの時には必ず作ると書いていらした、センターピースが置かれている。

 

 

思わず近づくと、青と白、薄い黄緑、それぞれのお花の可憐さと、大きな緑の葉っぱや蔓のグラデーションで輪が作られ、その中央に、どんな素材なのか、氷のように透明なキャンドルが置かれていて、ひざまずきたくなるほど、神聖なオーラを放っている。

 

空間は、スマッジングで浄化され、テーブルにも、小さな花が置かれている。

 

 

 

 

お水は、近くの垂水神社の御神水をいただいてきたのだと、あとで教えていただいた。

ほんとうに、気持ちのよい空間。

 

告知から一週間で満席になったという、講座の定員は8名。

 

文章を読むことや書くことが好きで、ランディさんのことが好きで、文章表現をしたいと思って参加した人たちと同席できる幸福。

 

始まる前に、全員で、センターピースを囲み、手をつないで輪になって、セレモニーをした。

ランディさんが話してくださる、大切なこと。ぜったいに守ることをみんなで誓う。

そうして、ホールドされる安心・安全の場

 

 

「浜田さんは、脱ぎっぷりがいいね!」

 

書いたものについて、そんなふうに言われるようになるなんて、思いもしなかった。

三十年ほど前に、パソコン通信で文章修行をしている頃、「もっと、浜田さんを出してください。ぜんぶ脱いでください」と言われて、「裸にならないといけないなら、小説家にならなくてもいい」と思ったけれど、どうやら今の私は、ぜんぶ脱いでいるらしい。自覚なく。しかも楽しく。

 

(天然?)

 

自分の中に、出たがってウズウズしているものを、ずっと感じている。だけど、それが何かがわからない。なぜ出せないのかも、どうやって出せばいいのかも、わからない。

温泉が湧き出すまで、どれだけ深くても掘り進めるしかないように、ウズウズしているものに届くまで、出し尽くさないといけないものがあるのだと思う。フタになっているものは、多くの場合、触れたくないものや、誰にも言ってないこと、言いたくないこと、言えない(と思っている)ことで、できていると感じる。だから、文章にするのだと。

 

(フタになっているものを文章化して、声に出して読む)

(ノンジャッジでまっすぐ受け止め、聴いてくれる人の前で)

 

それが、どれだけ大きなことか。

日記帳に書くのではダメなのだ。独り言としてつぶやくのでは、ぜんぜん違うのだ。

聴いてもらえること。ただ、いっしょにいてくれること。

そのことで、前に進む力が湧いてくる。

 

(だから、この機会は逃せない)

 

ランディさんは、テーマをすくいとってくださるのが、ほんとうにすごい。

自分で自分が書いた原稿を読んでも、そこに書かれていないことは思い浮かばない。だけど、ランディさんの分析にかかると、あぶりだしのように、原稿からテーマが浮き出してくる。

 

(やっぱり、それなんだ)と腑に落ちる。

(なぜ、わかるのだろう?)と、びっくりする。

 

 

書くつもりなどなかったことについて、書きたい気持ちが生れている。

しかも、書けば書くほど、書かずにスルーしたことや、手をつけられないところが浮き彫りになる。以前は、抵抗があるから書けなかったテーマが、今は、きちんと伝えたいから書けなくなっている。

 

(筆力が足りない。気力が足りない。筋力が足りない。技術が足りない。知識が足りない)

 

だけど、書くことでしか、筆力はつかないし、筋力もつかない。技術も磨けない。

だから、書くことでしか超えられないと、わかった。

 

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あまりにも深い体験だったので、いつまでたっても文章化することができず、アンケートフォームの感想すら提出できていないのだけど、リアル講座にさかのぼること約1ヶ月前……3月30日~31日に開催された、クリエイティヴ・ライティングのzoomによるオンライン講座を、私は受講した。オンライン講座とリアル講座のW受講だ。

 

オンライン講座のオススメは、2日間の講座のあと、1週間後に最終課題を提出するため、がっつり1週間、テーマに取り組む時間があること。

どれだけ長文でも、書いた作品を、ランディさんに読んでいただけること。

そのありえなさ、かけがえのなさ。

文学賞に応募するような渾身の作品を書きあげ、提出する人もいらっしゃると思う。

書けないことも、あると思う。

だけど、書いても、書いていなくても、1週間、そのテーマは常に身体のどこかにあり、うごめいている

最終日になり、締切が刻々と近づき、ついにファイルの送信ボタンを押したとき。

自分がこの1週間、何を思い、何をどんなふうに取り組み、文章にしたか、あるいは、何をどんなふうにあきらめ、手を抜き、ズルをして、逃げたかも、ぜんぶわかる。

 

私は、オンライン講座に参加して、前述のほか、書けば書くほど書いていないものが浮き彫りになる、という体験をした。

だから、どこまで書いても書くしかない、という「ものかき沼」に、はまっている。

 

***

 

変わって、リアルのよさは、なんといっても、みんなで同じ場所にいること。

オンライン講座では、ギャラリービューで、それぞれに話しかけてくださっていたランディさんが、リアルでは、それぞれの椅子の近くをまわって、お話されている。

その姿は、まるで、妖精のよう

 

大きな木の机で、みんなが向かい合って、えんぴつを動かしているのも、発表の声が、すぐ近くから聴こえてくるのも、動き回るランディさんの姿を、目で追いかけるのも、zoomでは体験できない。

 

そこには存在(肉体)の持つ波動が、たしかにあって、声も、PCのスピーカーを通して聴くのと、肉声を聞くのとは、バイブレーションが全くちがう。

それを、いっぱいに感じることができた。

 

文章表現に出逢う歓び。

参加したみなさんの文章が、はっとするほど素敵。

200字に満たない短い文章で、ときめく。続きが知りたくなる。思わず拍手が生まれる。その人の世界観に引き込まれている。

 

大好きになる。

そんな体験をする。

 

 

(文章表現を楽しむことができる自分に生まれて、うれしい)

(魅力的な文筆をする皆さんに出逢えて、うれしい)

 

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開催されたのは、吹田市にある、マクロビオティックサロンPINOさんだ。ご自宅を、カフェやイベント、ワークショップを開催できるスペースにされている。

 

お心づくしのランチは、いったい、何品目あるのだろう。豆類、根菜、葉物、生野菜、揚げ物、季節の野菜。食物繊維たっぷり。お味噌汁は、おからみそだという。大豆を煮てつぶす手間がいらないし、作ってみたくなり、レシピを教えていただく。

「お箸をおいて、30回噛んで食べてください」と言われ、真面目に噛んでいたら、おしゃべりもできないし、時間も足りなくなり、あわてて最後は、いつものように食べてしまう。10回も噛んでいないかも。

 

 

 

 

ティータイムのスイーツセット。ハーブティーは、バタフライピー。

 

 

アフリカの布や洋服、小物類、焼き物などの物販もされていて、アフリカの布の生命力みなぎる色と図柄にひかれつつ、最初に一目ぼれしたお皿を連れて帰る。

 

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湯河原で開催されているリアル講座を受講され、ランディさんを連れてきてくださった中山久世さんのおかげで、オンライン講座に続いて、リアル講座を受講できた。

オンライン講座の課題で積み残したテーマを、リアル講座で、少し補填できた。

細やかにお世話していただき、当日も、場を整え、お心を尽くしてくださり、本当にありがとうございました。お疲れ様でした。

今後の開催も、楽しみにしています。

「浜田さんは、脱ぎっぷりがいいね!」

 

今年やると決めたことに、本気だからです。

 

浜田えみな

 

ランディさんのクリエイティヴ・ライティング講座の詳細