ひそやかな、ひめやかな筆致、かすれ、ゆらぎ、繊細なグラデーション、風、登場人物の吐く息が届きそうな気配に、胸が高鳴る。

 

文字のない絵を追っていくだけで、物語が聴こえてくる。

ずっと聴こえている。

声が。音が。気配が。

コトバのたまごたちが、ひしめきあっている。

 

髪の毛、いっぽんいっぽん。

空気をふくんだ、光の環をはらんだ、ふれてみたくなるような、やわらかさに、胸をつかれる。

 

(本文より)

 

◆「みみをすますように」

◆Ando Gallery(安藤忠雄コーナー)

◆ユニット名

 

***********

 

きゃらめるさんと、

 

〈季節ごとにデートをして、撮った写真でフォトブックを創る〉

 

という企画第2弾。夏の巻。

 

8月27日に、兵庫県立美術館を訪れた。

大好きな絵本作家 酒井駒子さんの初の大規模個展が開催されているからだ。

 

私が酒井駒子さんの作品に出逢ったのは、いつだろう?

2015年9月に発売された「童話のノスタルジー」という切手を購入しているので、少なくとも、それ以前。

 

◆「みみをすますように」

 

 

 

入ったとたん、目に飛び込んできたのは、木のオブジェ。

保育園みたいな、遊具のような、森のような。

 

 

原画の小ささに驚いたが、一定の距離以上、絵に近づかないように、床に記されているラインもなく、作品に近づいてもOK.。

会場は前半部分は写真撮影もOK。

 

 

木のぬくもりがあふれる額やケース、立体展示など、絵本の森に迷い込んだような不思議さで、時を忘れる。

 

 

 

文字のない絵を追っていくだけで、物語が聴こえてくる

ずっと聴こえている。

声が。音が。気配が。

コトバのたまごたちが、ひしめきあっている。

 

 

 

 

ひそやかな、ひめやかな筆致、かすれ、ゆらぎ、繊細なグラデーション、風、登場人物の吐く息が届きそうな気配に、胸が高鳴る。

 

髪の毛、いっぽんいっぽん。

空気をふくんだ、光の環をはらんだ、ふれてみたくなるような、やわらかさに、胸をつかれる。

 

展示は、

 

「ある日」

「ひみつ」

「こみち」

「はらっぱ」

「こども」

「くらやみ」

 

という6つのエリアで構成され、映像や、音など、随所にこだわりが感じられる。

テーマパークにいるようだった。

 

 

 

 

このような世界観と体験が叶う、酒井駒子さんの魅力。

 

途中に、絵本や小説など、書籍が読めるコーナーがあり、全文が気になっていた「赤いろうそくと人魚」を手にとることができた。

絵本ではなく、びっしりと字が埋まっていたので、驚いた。

 

ほかにも、初めて見る絵本など、何冊か手にとって読む。

ところが、印刷した絵を見てしまうと、原画の波動が薄れる

 

(しまった!)

 

という気持ちになり、あわてて、もう一度、原画を観に戻り、そのたたずまいを存分に味わう。

 

 

 

駒子さんの絵からは、ずっと、何か物語が聴こえていて、一日中でもいられると思う。

 

一週間前に訪れた塔本シスコ展で刺激を受けたのが右脳なら、駒子さんの絵は、左脳だ。

 

コトバの卵たちが孵化を待つように、言語化されない物語が、ずっと流れていて、たとえば、どの絵一枚からでも、物語が始まるような、その感覚が、たまらなく至福だった。

 

大切にされている感じが、とてもよかった。

 

そんな、クオリティの高い絵が、ダンボールと紙に描かれていたりする。

 

 

マスキングテープや、えんぴつのメモ。

そのあたたかみ。

高い画材ではなく、どこにでもあるものに、ファンタジーの扉がひらいている。

 

「みみをすますように」

 

(きこえる、きこえる)

 

***

 

きゃらめるさんは、『くまとやまねこ』という絵本の原画に添えられた言葉に、胸を熱くしたことを、シェアしてくれた。

 

 

「トモダチ」がテーマのお話だ。

 

今回のデートは、急遽決まったもので、写真の枚数も少ないし、フォトブックにできるほどの題材はないだろうから、〈フォトブック対象のデートから除外〉にしようと思っていたけれど、この日のきゃらめるさんのまなざしが切り取った写真たちで、どうしても創りたい! と思い、データを依頼した。

 

今度は、すぐに創ろう。

 

 

◆Ando Gallery(安藤忠雄コーナー)

 

私は、美術展や博物展が大好きなので、兵庫県立美術館には何度も来ているが、青りんごのオブジェが見える建物が、Ando Galleryと呼ばれる、建築家 安藤忠雄氏の業績が無料で観られる展示棟とは知らなかった。

 

 

そのときも、青りんごのそばに行きたくて、通路を探すうちに、未踏のAndo Galleryの入口に行きついたのだ。

 

 

 

 

 

 

入ってみたら、わくわくの連続

天井まで届く資料や、建築物の模型展示。

家というもの、模型というものに、こんなにも心が躍るということを、あらためて実感した。

 

 

 

 

 

そして、建築面積が33㎡ほどの長屋の一角のリノベーションや、個人住宅の設計から、商業施設、寺院、教会などの設計、そして、阪神淡路大震災の復興プロジェクトなどの公共建築、パリの美術館等など、世界規模で活躍する安藤氏の経歴を知って驚く。

 

経済上の理由で、大学には通えず、独学で一級建築士の資格を取得したという。

 

(私が何かを得られないとしたら、それは、誰かや何かのせいではない)

 

そう思った。

 

***

 

 

 

 

いよいよ、青りんごのオブジェ

その、圧倒的な非日常感と存在感

 

(なんかせな、もったいないー)

 

そう思うけど、どうしていいかわからない。

 

 

空は青く。

海は凪いで。

人は誰も来ない。

 

きゃらめるさんに言われるままに、りんごを押してみたり。

ふりむいてみたり。

三角ずわりをしてみたり。

 

白澤裕子ちゃんとの「室生山上公園芸術の森」でのガチガチの撮影を経て、少しずつ、はじけてきた感?

 

自分の成長を楽しみたい(笑)

 

***

デートの最後は、大阪のどこか鉄道の駅まで、ドライブしながら帰ることになり、少し休憩するつもりで、きゃらめるさんが車を停めているHAT神戸でお茶タイム。

 

私が撮影したシェイクには、きゃらめるさんが。

 

 

きゃらめるさんが撮影したシェイクには、私が。

 

 

うっかり2時間以上話し込んでしまい、気がついたら、とんでもない時刻になっていたので、予定を変更して、私は、HAT神戸から灘駅に向かい、電車で帰路につく。

 

17時になろうとしているのに、まだ、日傘なしでは歩けないほどの日差し。

 

夏の一日を一緒に過ごしてくれたこと。

素晴らしい表現に出逢った感動、表現という衝動に、たくさんのスイッチが押された体感を、すぐにわかちあえる距離にいてくれたこと。

「青りんご」での「はじけたいけん」

 

かけがえのない日にしてもらえたこと、心からありがとう

どんなフォトブックができるか、とっても楽しみ。

 

◆ユニット名

 

きゃらめるさんとのデートに、名前をつけようと思い立つ。

 

出逢うきっかけとなった、吉井春樹さんの「ゼロアーティスト養成講座」の課題で創ったアートに、「はにかんでいるから、無敵なんです」と記したことや、きゃらめるさんが誕生日に贈ってくれたフォトブックのサブタイトルが「はにかむハート」だったことから、

 

〈はにかむ〉

 

というのが、私たちの「かくれみの」(きゃらめるさんのコトバで表現すると、「着ぐるみ」)だと感じ、「はにかみ隊」はどうだろう? と提案したところ、

 

「今は、イメージが変わって、はにかむじゃなくて、はじけたいかな。わたしたちは、もっと元気」

 

という趣旨の、ゴキゲンなお返事をいただき、きゃらめるさんが、いつのまにか「着ぐるみ」を脱いでいることを知り、とっても嬉しくなった。

本質も、お見込みのとおりで、私も、いろんなものを脱ぎ捨てたい。

 

というわけで、きゃらめるさんと私のユニットは、「はじけ隊」に決定。

 

 

はにかむハート❤はじけ隊

 

浜田えみな

 

フォトブック作成に至る経緯が、一気に読める記事はこちらから。

 

 

 

 

「caramel puddimg ~はにかんでいるから、無敵なんです~」

 

 

 

きゃらめるさんのこと