なんのために生まれてきたの
かつて「ねじ」だった
あの熱くて強くて無防備で
粗野で無垢でがむしゃらで
ひたむきで大きな
「ねじ」のエネルギーで
細胞が、記憶の全てに
アクセスしているような
ぼやけて、にじんだような
うすぐもりの、やわらかい映像
まるで、記憶のなかの光景のように
迷いこんだ気持ちになる
慣れた風景でも
別の場所のように
時間も季節も温度も重力もない
ふわふわと
進んでゆきたくなる
手を伸ばして
入りこんでいきたくなる
導かれるまま
こどものころ
うつぶせになって
本を読んでばかりいたのは
胸がくるしいくらい、つよく
抱きしめてもらいたかった
星なら 石なら 水なら
土なら 光なら
答を知っているだろうか?
どこから来たのかを
どこへ行くのかを
さみしさの行方を
雲一つない紺碧の空が
冴え冴えと澄み切って
ただ哀しいのは
果てない心もとなさと
その空に羽ばたいたら
果てを決めるのは自分
独り
誰のせいにもできない
引き換えに決別したものを
今は、振り返れない
電車に乗り、空を見上げ
風に吹かれ、山を見て
川を見て、滝を見て
人と出逢い
食べたり、笑ったり、ねそべったり
そんなすべてが
治癒力を引きだすということ
気づいても気づかなくても
明日からの活力を蓄えている
何か、とてもきれいなもの
うつくしいもの、かわいいもの
そんなものを、なんでもいいから
むしょうに手にしたいと思った
もう一度たしかめたくて
窓にはりついて
空を見上げて 目をこらしていた
植物からの祝福とは
たとえば
大地に根ざしていること
たとえば
降り注ぐ陽射しや、雨や、風や
天からのすべてを享受していること
たとえば
たとえば
まわりと比べて卑下したり
うらやんだりしないこと
その気配
さなぎのようだ
何か別の、たとえば真逆の
もっと乱雑で、もっと突き抜けた
もっと美しい、もっと進化した
激しいエネルギーの
息吹のようなものが
ざわざわ、と
均等に並べられたすきまの奥で
ブレイクスルーを待って
静かに呼吸しているような
そんな気配
もう始まっている もう止められない
次の大きな約束を守る自分を
信じることができる
今
「自分を信じる」
という約束をする
〈勝手にコラボ〉提庸子×浜田えみな
写真 提庸子
コトバ 浜田えみな
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〈編集後記〉
大地と自分と植物たちの叡智と繋がり地球と遊ぶ案内人:提庸子さんは、私のスピプロ生活を変えてくれた人。
庸子さんに出逢ったことで、自分の源泉と繋がりなおすことができたから。
5年前に創ったフォト歌集『手のような雨』を、みなさんのジャイアンリサイタルと交換して、その体験を文章にしたいという私の新たなジャイアンリサイタルに賛同してくれ、ネズミモチ珈琲を贈ってくださった庸子さん。野草茶も贈ってくださった。
植物たちの生命力が、からだにしみわたる。
ネズミモチコーヒーは、粉の香りがたまらない。
『あなたのことを私に書かせて ep8. ~提庸子さん編』を書くために、以前に書いた『植物の世界』を読み返したら、そこに全てが書いてあった。
声に出して読みたくなった。
庸子さんの投稿からいざなわれた世界で、思い出したこと。
転載すると、
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私が伝えたいと感じているものが、そこに息づいていた。
人の持つ内在力。癒えていく力。いのちの循環。
そのことを信じて、書いてきたはずなのに、見失っていたことに気がついた。
思い出させてくれた、植物たち。
あたりまえに、グラウンディングしている。
存在の叡智。
必要なものを天から受け取り、不要なものを土にかえしていく。
生まれたままの、ありのままの、いろと、かたち。
植物の世界は、こんなにも、ゆるぎない。
***
その世界で、思い出したのだ。
見失いかけていたもの。
言葉という枠だけが残って、抜け落ちていた中身。
わたしが好きなもの。
わたしが魅かれているもの。
わたしが大切にしたいもの。
どうしようもなく、湧きおこってくる。
その衝動は、小さな種に秘められた、発芽の力。
伸びていく力。むすばれていく力。ひらいていく力。とじていく力。うれておちる力。
大地にかえる力。
フェイスブックの投稿写真を観たとき、
(声が聴こえる!)
と思った。
植物たちが、何か話しているから、私の中からも、応えたい想いがあふれてくる。
みずみずくて、かわいくて、やさしくて、ひたむきで、いっしょうけんめいな、葉っぱの色、かたち、雨の分子。
いっせいに、共鳴している。
言葉を添えたフォトブックを創りたくなる。
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庸子さんに出逢ったのは、まだ、スピプロ10期が始まったときで、終わってから、何かやろうねと約束していた。
アーティスト部でカレンダーを創ることが決まり、庸子さんの写真と私のコトバで、カレンダーの一枚を創ることができた。
そのときに、庸子さんからたくさんのお写真を送っていただいていた。
その写真を使って、創ろうと思った。
〈勝手にコラボ〉
もっと、ぴったりの写真が、庸子さんの元には眠っていそうだけど、〈今〉、手元にあるもので創ろうと決めた。
コトバも、書きおろしではない。
あまりにも、そこに書かれた世界と、庸子さんの世界が繋がっている気がして、庸子さんにも持っていただいている『ワタシ 生まれたての野原』という、詞集から選んだ。
音楽をつけたい。朗読もしたい。
庸子さんと出逢ったとき、そんなことを考えていた。
ジャイアンリサイタル。
浜田えみな























