〈庭に咲く姫橘(金柑)の花〉
 

ひめ神カードは、日本女性が持っている10の特性の象徴と、それを使うために備わっている2の特性の象徴だと、山下弘司先生は教えてくださった。

 

1~10のひめ神につけられた番号は、日本神話に登場する順番なので、カードにふれていると日本神話にふれることができる。
 

1は、イザナミノミコト。イザナギノミコトと一緒に、日本の島々を生み、続いて、たくさんの神々を生んだひめ神だ。

 

10は、タマヨリヒメ。後の初代天皇 神武天皇を産んだひめ神だ。

 

神話が終わり、歴史が始まる。
 

そして、これらの10の力を、活かしていくための秘訣を象徴しているのが、11のククリヒメと、12のオトタチバナヒメだ。

 

  

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なぜ、神話を知ることが大切なのか。なぜ、和の知恵を学ぶことが大切なのか。

 

山下先生は、「ジバング・コード🄬と名付け、種々の講座でひもといてくださっているが、その神髄を、伝えてくださっている美しい文章がある。

 

12のひめ神講座で、オトタチバナヒメについて学んでいるときに、教えていただいた。

逆に言えば、つい先日まで、このことを知らなかった

 

それは、美智子上皇后が、1998年に開催された「第26回国際児童図書評議会(IBBY)ニューデリー大会 基調講演」で、スピーチされた講演録として、宮内庁のウェブページに全文掲載されている中に、綴られていた。

 

戦争中、生まれ育った場所を離れ、疎開生活をしていた美智子様のもとに、東京のお父上が届けてくださった本の中に、子どものために書かれた日本の神話伝説の本があったのだという。

 

美智子様は、忘れられない神話として、ヤマトタケルとオトタチバナヒメの物語のことをお話しされているのだが、その前段階として、一国の神話や伝説についての考察を、伝えていらした。

 

その内容が、〈なぜ、日本神話を知るのか〉の答だと感じるので、転載します。
 

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教科書以外にほとんど読む本のなかったこの時代に,たまに父が東京から持ってきてくれる本は,どんなに嬉しかったか。冊数が少ないので,惜しみ惜しみ読みました。そのような中の1冊に,今,題を覚えていないのですが,子供のために書かれた日本の神話伝説の本がありました。日本の歴史の曙のようなこの時代を物語る神話や伝説は,どちらも8世紀に記された2冊の本,古事記と日本書紀に記されていますから,恐らくはそうした本から,子供向けに再話されたものだったのでしょう。

 

父がどのような気持ちからその本を選んだのか,寡黙な父から,その時も,その後もきいたことはありません。しかしこれは,今考えると,本当によい贈り物であったと思います。なぜなら,それから間もなく戦争が終わり,米軍の占領下に置かれた日本では,教育の方針が大巾に変わり,その後は歴史教育の中から,神話や伝説は全く削除されてしまったからです。

 

私は,自分が子供であったためか,民族の子供時代のようなこの太古の物語を,大変面白く読みました。今思うのですが,一国の神話や伝説は,正確な史実ではないかもしれませんが,不思議とその民族を象徴します。これに民話の世界を加えると,それぞれの国や地域の人々が,どのような自然観や生死観を持っていたか,何を尊び,何を恐れたか,どのような想像力を持っていたか等が,うっすらとですが感じられます。

 

父がくれた神話伝説の本は,私に,個々の家族以外にも,民族の共通の祖先があることを教えたという意味で,私に一つの根っこのようなものを与えてくれました。本というものは,時に子供に安定の根を与え,時にどこにでも飛んでいける翼を与えてくれるもののようです。もっとも,この時の根っこは,かすかに自分の帰属を知ったという程のもので,それ以後,これが自己確立という大きな根に少しずつ育っていく上の,ほんの第一段階に過ぎないものではあったのですが。

 

又,これはずっと後になって認識したことなのですが,この本は,日本の物語の原型ともいうべきものを私に示してくれました。やがてはその広大な裾野に,児童文学が生まれる力強い原型です。そしてこの原型との子供時代の出会いは,その後私が異国を知ろうとする時に,何よりもまず,その国の物語を知りたいと思うきっかけを作ってくれました。私にとり,フィンランドは第一にカレワラの国であり,アイルランドはオシーンやリヤの子供達の国,インドはラマヤナやジャータカの国,メキシコはポポル・ブフの国です。これだけがその国の全てでないことは勿論ですが,他国に親しみをもつ上で,これは大層楽しい入口ではないかと思っています。

 

(宮内庁HP 「第26回国際児童図書評議会(IBBY)ニューデリー大会 基調講演」より転載)

この講演録は、『橋をかける ―子ども時代の読書の思い出』として、文春文庫より刊行されている。

 

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美智子上皇后の言葉の中で、

 

〈一国の神話や伝説は、正確な史実ではないかもしれないが、民族を象徴している〉


〈神話や伝説に、民話の世界を加えると、それぞれの国や地域の人々が、どのような自然観や生死観を持っていたか、何を尊び、何を恐れたか、どのような想像力を持っていたか等を、うっすらと感じることができる〉


〈個々の家族以外にも民族の共通の祖先があると知ったことで、自分の帰属を知り、自己確立という大きな根を成長させる第一段階となった〉


異国を知ろうとする時に,何よりもまず,その国の物語を知りたいと思うきっかけとなった

 

という内容に、たいへん感銘を受けた。

 

〈米軍の占領下に置かれた日本では,歴史教育の中から,神話や伝説は全く削除されてしまった〉

 

という言葉も。

 

途絶えさせてはいけない。
 

民族共通の祖先が、大切にしてきたもの。

後世の子孫が、安心で安全で希望と歓びをもって、永く幸せに暮らすために、古代より継がれているもの。

 

それが、神話や、民話や、歳時記に見られる、日本各地に伝わる慣習や風習なのだと思う。

 

自分の〈ルーツ〉を知る上で、両親、祖父母のことを知り、生まれ育った土地に伝わる風習や、その土地に育つ食べ物を知ることは、大きなヒントになる。


思い返せば、両親の田舎から届く小包の中には、〈先祖代々食べ続けてきた郷土の産物〉が入っていた。


それは、祖父母の孫であり、両親の子である私にとっても、〈力を与えてくれる食べ物〉なのだと思う。

そして、私の子どもたちにとっても。


この連鎖を、途絶えさせてはいけないのだと思う。

 

祖父母が亡くなり、母も亡くなり、小包が送られてくることはなくなった。

だから、意識して、手にとる。両親の育った土地の野菜や食べ物を。

 

そのようなきっかけを、山下弘司先生の「名前のことだま🄬で、両親、祖父母の名前を知ることからいただいた。

 

そして、今、手にしている「ひめ神カード」

 

美智子上皇后が、スピーチの中で

 

〈個々の家族以外にも,民族の共通の祖先があることを教えたという意味で,私に一つの根っこのようなものを与えてくれました〉

 

と述べられていたように、〈神話を学び、歳時記を知ることは、大いなるグラウンディング〉なのだと思う。

日本人として、日本に生まれたことに。
和の叡智を受けとることに。

 

だから、引き寄せられる。
 

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前置きが長くなってしまったので、ひめ神カード講座ベーシックで、山下弘司先生が伝授してくださった〈ひめむすび〉の実践については、つぎの投稿で。

 

令和は、むすびの時代だと、山下先生はおっしゃっている。

ひめ神カードに秘められた、むすびの力を体験します!

 

浜田えみな

宮内庁ウェブページに掲載された講演録 →