あと3日。
二人で乗る、
最後のアトラクションかもですね。
***
先日、「公立入試の夜の浜田家」という記事の中で、私のトモダチである猫たちのメッセージを紹介しました。(→ ★★★ )
そのときは、なるほど! と思いましたが、人のこころというものは、そう簡単に落ち着くものではありません。
合否発表について「落ちていることがわかっている」のにその日を待つのは、針のむしろのようで、ざわざわします。
なぜ、ざわざわするのかというと、たとえ何億分の一ミリでも、
〈もしかしたら〉
という「望み」や「期待」があり、どうしたってそれを排除できない自分に傷ついているからです。
絶対にダメだと思っていても、当日は合格発表を見に行き、張り出された紙の受験番号を確認します。
そこには「期待」があるので、どんなにありえないとわかっていても、不合格の結果を視覚的に見るとショックを受けると思います。
(あーーーーーーーーーーーーーっ)
しかし、失意に打ちひしがれている時間はありません。
公立合否発表まで保留にしてある併願校の入学金等のタイムリミットまで1時間半しかないからです。
公立を落ちた人は皆、一斉に入金に向かいますから、一刻も早く指定銀行にダッシュして長蛇の列に並び、入学金その他の振込を終えたら、お昼ごはんです。
合格していた場合と、そうでない場合のランチタイムの空気に、どのように差があるのかは、お子様の性格によると思います。または、お母様の。
ふたたび電車に乗り、制服採寸や指定用品の購入会場に行きます。
そこにいるのは、全員、公立高校不合格者なので、その場の空気は推して知るべしというかなんというか。
(ああ、もう、たまらんわーーーーーーーーーっ)
この鬱屈をどうしましょう。
せっかくなので、昨日に引き続き、猫のトモダチたちのご意見を聞いてみることにします。
前述したように、林ゆうこさんとくれや萌絵さんが作ったENMAカードの宿題で創った言葉に、猫さんたちはくっついていますので、さっそくカードを引いてみます。
私は、いつも四枚引きをします。
★今の状況が伝えるテーマ
★今の状況が伝える課題
★今の状況を解決するための鍵
★解決したあとに訪れるギフト
***
選択 身の丈 評価 バランス
(ううむ)
鋭い言葉が並びます。私が悶々していることの本質が出てきた感じ。
「身の丈」という言葉が痛い。「評価」という言葉もつらい。
(あちゃーーーー)
しかし、自分がどんな文章を書いたのか、まったく覚えていないので、ページをめくって、猫さんたちに会いに行きます。
「 」の中がENMAカードの言葉で、サブになっているのが、私が感じたことを表す言葉です。
テーマ 「選択」 ― アトラクション
選択肢があれば、どれにすればいいかで迷い、
選択肢がなければ、やるかやらないかで悩む。
何を選んだとして選ばなかった道を振り返り、
別の道を選んだ人から目をそらす。
はかりにかけているのは、なんの重さだろう?
きちんと目をあければ、
選択肢などないことが、くっきりと視えるはず。
なぜならば、
生まれてくるときに、
生涯の選択は全て終えているから。
どんな選択も、
今世というテーマパークのアトラクション。
そうか。そうなんです。
公立へ行こうと、私立へ行こうと、試験に合格しようと不合格であろうと、現実に起こっていることは、もう生まれる前に決めてきたことなのだから、あがいてもしかたないんです。どんな選択も、アトラクションだとしたら、楽しもう。
そのとおり。
課題 「身の丈」 ― 制限速度
身の丈は、制限速度みたいなもの。
超えなければ咎も負荷もないけれど、
少し超えるくらいが爽快。
だけど、超えすぎると
オーバーヒートやクラッシュ。
大好きな詩人 吉野弘さんの詩に「君自身を運転してみろ」というフレーズがありました。
制限速度はコースの環境で変わります。
リクトの制限速度はどのくらい?
どちらの学校が身の丈?
解決の鍵 「評価」 ― 存在
他人にゆだねないもの。
(おお!)
これは、きちんと自己評価ができている人のハナシです。
ギフト 「バランス」 ― 駆動力
つり合うように小さくまとまるより、
突き抜けながら大きくなっていけ。
どんな場所においても、バランスを保ちながら縮こまってしまうより、崩れてもいいから突き抜けて大きくなれと、おかあさんは書きました。
しかし。
突き抜けて転落しろとは言ってません(苦笑)
* * *
「公立入試問題自己採点の夜の浜田家」
「リクト、自己採点どうやった?」
「悪い」
「何点?」
「○○○」
「合格できるの?」
「あかんと思う」
「塾の先生はなんて言ってるの?」
「わからんって」
「わからんってことは、あかんってことやん」
「まあ、そう」
「みんなは?」
「Aさんにも××点負けた」
「……」
「でも、オレのほうが内申がいいから、差は△点。Aさんも微妙」
「Aさん、併願どこ?」
「オレと同じ」
「……」
「Aさんの点が、ほんまに微妙なとこやねん。オレがその点あったら、合格してたと思う。あー、数学、あの問題できとったらなー」
(怒!)
「あのさ、Aさんが合格して、オレが落ちたら、差は△点やから、オレは、ほんまにギリギリで落ちたことになるねん」
……ということを「笑顔」で言うのです。うちの子は。
(怒りにぷるぷる)
「でもさ、それ、リクトの自己採点やろ? もしかしてもしかしたら、ほんとは、もうちょっといいかもしれへんかったり、する?」
「いや」
「なんで?」
「おれ、高めにつけてるもん。英作文、たぶん0点って思うけど、15点つけたし、国語の作文も10点くらい高くつけたし、数学も」
あっほーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ
自己採点なんて低めにつけるやろーーーーーーーーーーーーっ
終わった。もう合格ラインはほど遠い。なんの期待も持てない。
悶々悶々。
ふと見ると、リビングに、きったないドッジボールが転がっている。
「なにこれ?」
「リフティングの練習してん」
「は?」
「あのさー、サッカーやってるヤツとか、みんな、むっちゃうまいねんけど、オレ、ぜんぜんでけへんかったから、ちょっと練習しようと思って」
「はあ???」
「20分やって、やっと5~6回できるようになってん! 20分もやってんで」
「発表の次の日に、クラス分けのテストがあるから、勉強しときなさいーーーって言ったでしょーーーーーーーーーーーーっ!!!」
と怒鳴りたかったけれど、もしかすると、リクトもハートブレイクで、リフティングとかやらずにはいられなかったのかなあと思うとかわいそうだし、いちおう、言葉を飲み込みました。
たぶん、単純にリフティングをしたかっただけだと思いますが。
***
リクトのバランスがどこにあるのか。
おかあさんには想像できないところにあることだけはわかります。
リクトが楽しむアトラクションは、そろそろ一緒には乗れないことも。
リクトの笑顔は最強なことも。
あと3日。
二人で乗る、最後のアトラクションかもですね。
浜田えみな
(※ 画像は、林ゆうこさんとくれや萌絵さんのENMAカード講座の宿題で創った言葉に、小林あっこさんが猫とともに編集してくださった本の一部です。猫たちは無料のサイトから探し出してきてくれました)




