何かを投げつけるって。
何かを拾い集めるって。


何かが出ていき、
何かが入ってくる。


何かが逃げ出し、
何かが舞い込んでくる。


豆の音。
ことだま。
気持ちいいなあ。


*    *    *


昨日は節分だった。


季節の行事は、当日よりも事前の準備に時間や心を尽くすことが多いもの。


お正月も、節分も、バレンタインも、ひな人形も、鯉のぼりも、七夕の笹飾りも、ハロウィンも、クリスマスも、早くから準備できれば、もっと楽しめるのに、ほんの少しのゆとりが持てなくて、あとまわしにしているうちに、気づけば前日(!)ということがしばしば。


出し入れの労力は同じなのに、ディスブレイを楽しむ時間は数時間ぽっちなんて、本当にガックリだ。毎年そう思いながら、出した日のほぼ翌日に片付けている始末。

おまけに、数の多いクリスマスグッズは、毎年必ず、何かを片づけ忘れる(汗)
玄関に飾っていたカードとか、カウンターに置いていたオーナメントとか、テレビの横においたフェルトのツリーとか。


(なんで、残ってるの?)


とげっそりするが、片づける気にならない。
放置しているから、目につくたびに、


(はっ!)とか
(あーー)とか


思うけれど、一年後のクリスマスまで、目につかないような物陰に放置プレイ。


日本に生まれて、春夏秋冬という季節に恵まれ、信仰や伝統や文化を超えた各種行事や、慣習の融合を満喫できる恩恵を受けながら、あまりにももったいない過ごし方をしている浜田だったが、


今年の節分は「とても大事」


だと教えていただいたので、子供たちにもハッパをかけ、数日前から大アナウンス。


(掃除するでー)


水回りは特に念入りに! 

家の中で、よいものを受け入れて満たし、悪いものを流し去る機能が、滞ることのないよう、給排水の設備を磨き立て、お風呂場もゴシゴシ。


そもそも。

よくよく考えてみれば、節分は、日本中で豆まきをしているのだ。

豆で追い払われ、退散させられたモノたちはどこに行くのか?
散らかった部屋や汚れた場所には、ふだんよりも魔が集まるにちがいない。


(ひょえーーーーっ)


「うちの家の魔が集まるのはどこか?」

「お母さんの部屋」
「リクトの部屋」
「コツメの机は?」
「お父さんの机の下は?」


というわけで、我先にと掃除をしまくる浜田家。
お掃除お掃除。




巻きずしは実家の母が作ってくれた。
四人で恵方を向いて、もくもく食べる。


かんぴょう、卵焼き、カマボコ、カニカマ、青菜、酢飯、海苔……
甘さや香ばしさやジューシーさやほろ苦さや、食材のさまざまな食感が口の中で踊る。
もぐもぐまぜあわせて、ごくんと飲み下す。


受けとるって、差し出されたおいしさをじっくり噛んで、まぜあわせて飲みこんで納めることだ。
のどをぐんぐんすべりおちて胃にとどき、消化されて身体じゅうを巡る熱いエネルギーとなる。


今年一年、笑顔で元気。


*    *    *


玄関から、豆を撒いていく。
それぞれの部屋も順番にやる。


浜田家の豆まきはテトラパック。
「鬼は外」で外に向かって投げつけた豆パックを拾い集めて「福は内」で中に入れる。
最後は、リビングからバルコニーに向けて豆をまき、外から福を招き入れて終了。


何かを投げつけるって。
何かを拾い集めるって。


何かが出ていき、
何かが入ってくる。


何かが逃げ出し、
何かが舞い込んでくる。


豆の音。
ことだま。
気持ちいいなあ。


*    *    *


節分の夜にふさわしいパンチがあった。
前日に部屋を整理していたら、すっかり忘れていたものが出てきたのだ。


(画用紙?)


なんだろう? と思って取り出してみると……。


豆まきのつぶてのような勢いで迫ってきたエール。

去年の春、さきえちゃん からもらったカードだった。
B5サイズだから、けっこう大きい。


とあるイベント会場にいたさきえちゃんは、オラクルカードみたいに赤い束と青い束を抱えて、その場にいる人にプレゼントしていた。

枚数は、その人の「おなかの人」が告げる数。
わたしは、「青5 赤3」だった。










いただいたカードは、当時も圧巻だと思ったけれど、そのときよりも今のほうが、天晴すぎるパンチだった。ほとんど、ノックアウト。


もしかすると、

今の私にエールを贈るためにやってきて、ずっと部屋で潜んでいたのではないだろうか(笑)


「もっと動じてや」

「きゅうくつや」

「ひとりで決めんなや」
「好きちゃうがどーした。おもろいが上じゃ」
「ださんはいらん」

「ええとこどりしたらええねん」

「きいてぇなぁ~」
「リズムにのってけ」


思わず、息を呑んでみつめた言葉の数々。


(はーーー わかりましたーーー)


あまりにドキドキしたので、さっそく、さきえちゃんをFBで探し出し、私のことなど覚えているかどうかもあやしかったので、異常に長い説明を加えて(初対面だったのだ)、熱いファンメールを送った。

そして、さきえちゃんからのライブな言葉が欲しくてたまらなくて、おねだりをした。
すると、こんな言葉をくれた。


えみなちゃんに、


「こたえなんぞ、知っとるやろが」


って 言いよるわ~(* ̄∇ ̄)ノ


(うわーーーーっ)
(ほんまやーーーーーーーーっ)


こたえなんぞ、知っとるやろが


(そうだ)
(わたしは、こたえなんて、知っている)

(知っていて、何をグダグダやっているのだろう?)


またまた感動して、さきえちゃんにメールした。
すると、


響いて嬉しい~o(^o^)o おなかの人が、勝手にしゃべります(* ̄∇ ̄)ノ
うるさいくらいよ~(´д`|||)厳しいし( ´△`)


「誰かにOK貰わんでも、思ったまんまおもいっきりやったらえぇねん」


とも言ってまぁす(* ̄∇ ̄)ノ


(ひょえーーーーーーーっ)


誰かにOK貰わんでも、思ったまんまおもいっきりやったらえぇねん


思ったまんま、おもいっきりやらせてもらいます。


豆のつぶてより早く力強く、心に降りこんできたひとつかみの言葉たちが、さっそく私の中で根付いていく。
ジャックと豆の木のように、太く長く天まで届いたら、それを、がしがし昇っていこう。


節分の豆は芽が出ないように炒るものだけど、福のつぶてなら、どんどん芽を出して育ってほしい。

今年の節分は、よいものを受け取ることができた。


すべてに感謝を。
ありがとうございます。


浜田えみな


さきえちゃんは、「好きプロ」オフィスによく出没するとのこと。
会いたい人は要チェック。

とってもかわいい三歳のかのんちゃんが、いつも一緒だからわかります(^^)