青空のゆくえ

名前のことだまを知ることは、
自分を大切にできることだ。
名前にこめられた呼びかけに応えて、
生まれてきた自分を応援できることだ。


どんなときにも。


*    *    *


「また、会いましょう」


どんなときに、この言葉を使うだろう?

もう少し話がしたい人に?
これでおしまいになりたくない人に?
大好きな人に?
社交辞令で?


「わたしに、“また”は、ないんです」


まさこさんは、きっぱり言った。


「わたしに、“また”は、ないんです。“また会おう、また会おう”って言ってて、そのまま、亡くなってしまって、もう会えなくなってしまった友だちがいるんです。だから、わたしに、“また”は、ないんです」


(“また” じゃないとしたら……)


「いつ!」
みっちゃんは、即答した。


「いつ?」
まさこさんが、みっちゃんを見て、ゆっくり復唱した。


「いつ、会います?」
みっちゃんが身を乗り出した。


「いつ!」
まさこさんが、カバンから大きなダイアリーを取り出した。
好きプロオフィスのスタッフのまりのさんも、手帳を取り出した。


「遊びに来ますか? セッションですか?」
「セッション!」


みっちゃんと、まさこさんの「会いましょう」は、すぐに決まってしまった。3分くらいだ。


(すごい!)


「また会いましょう」だと、たぶん会えない。ずっと会えない。
でも、「いつ会いましょう」だと、3分後に会う日が決まった。すごーい。


(なんて素敵な言葉!!)
(いつ? いつ! いつ!!)


「で、えみなちゃんは、いつ?」
(え……)


「いつ?」
「……」


わたしは、こういうのが、ダメなのだ。ぱっぱと動けない。それはもう、金縛りにあったように。


言い訳としては、
平日はフルタイムで働いているので、土日しか空いていないこと。
そこに、講座やイベントの予定が既に入っていること。
子どももいるので、これ以上、家を空けると、やばいということ。
……などがあるけれど、そういう問題ではなく、「ことだま」的な影響も大きいと思う。


*    *    *


まさこさんは、「さ」の人だ。
「さ」は風のことだま。「サッサと」、「颯爽と」、など、早い動きを持っている。止まることなく早く動いて、みんなに幸せを振りまくことだまだ。


みっちゃんは、みちひろ。
「ひ」のことだまを持っている。
「ひ」は、ことだまの数秘では、一。「ひい、ふう、みい……」の、「ひ」だ。

だから、何かを始めるエネルギーがある。あとさき考えず、見切り発車ができる。
さらに、「ら行」の回転・加速の力がある。
フライングで、ゴールまで行ってしまえる人なのだ(笑)


わたしは、「ゆ」。
「ゆっくり」「ゆったり」 長い時間をかけて継続することで結果を導くことだまを持っている。
だから、早い動きにためらいがある。まだ早い、まだだめだっていっつも思っている。

まさこさんと、みっちゃんが、最新式のダイソンの掃除機だとしたら、手作りの竹ぼうきみたいなものだ。


もしも。
わたしが、名前のことだまのことを知らず、自分の名前を受け入れていなかったら、目の前で、パワフルに物事を進めていく二人に対して、とても引け目を感じて、落ち込んだ気持ちになったと思う。
さっさと決められない自分が、情けなくなったと思う。

こういうのがダメなんだ、さっさと予定を決めないといけないんだ! と無理をしたと思う。
早い動きの人に、ついていこうとして苦しくなったと思う。

でも。

(わたしは、「ゆ」のことだま)
と、ゆったり思うことができた。
自分を信じている。


「さ」や「ひ」や「ろ」の、早く軽やかな爽やかさと、加速の力はないけれど、「ゆ」の力でしか叶えられないものがある。わたしは、その力を持っている。
だから、大丈夫だった。
予定は決めなかったけれど、すぐに会えると思った。


成長の早いものと遅いものがあるように。
春に咲く花と冬に咲く花があるように。


名前のことだまを知ることは、自分を大切にできることだ。
自分を大切にできる人は、ほかの人も大切にできる。
名前にこめられた呼びかけに応えて、生まれてきた自分を応援できることだ。
自分を応援できる人は、ほかの人も応援できる。
どんなときでも。
名づけられた音ととも。


お子さんを育てていると、性格の差を感じて、ふがいなく思うこともあると思う。
だけど、名前のことだまを知れば、見えてくる。
ないものではなく、あるものが。

名前のことだまは、幸せになるための五十の響きだ。
すべての音と手をつなぐために、人と出逢う。
自分の中にある、すべての力と手をつなぐために、人と出逢う。


*    *    *


まさこさんと、駅で別れる時、なんて言おうかと考えて、


(……きっと!)


「きっと、会いましょう!」
そう言った。


まさこさんには、「また」はない。だから、受けとってほしい。


「きっと」


浜田えみな


追記


ことだまは、出逢う人へのプレゼントです。
わたしは竹ぼうきですが、みっちゃんとまさこさんから、ダイソンのデジタルモーターを装着してもらいました。

やりたいことは、さっさとやること。見切り発車する勇気を持つこと。

めっちゃ、パワフルな竹ぼうきになりました。
またがったら、空もとべるはず。


「ゆ」は、本名の最初の音です。
いつまでも「ゆっくり」していて、ちっとも動きださないので、行動と発展の力をもつ「え」をペンネームにしました。

えみなさんと呼ばれるようになって、わたしの「ゆっくり」さんが、少しずつ動き始めています。

このように、セラピストネームや、屋号は、本名の使命の花が開くためにお手伝いしてくれることだまです。
ペットの名前も、必要として、ご家族が呼んだことだまです。

名前のことだまを知ると、その力が動き出します。

使うのは、その名前を持つ人と、その名前を呼ぶ人です。
大切な人の名前を呼んでください。大切な人から、名前を呼んでもらってください。
できれば、すべての音を。


そんな、ことだまのお話をします。
ハマダ式ことだま生活のスゝメ にこにこでいこーー!のわ! → 12月16日です。残席1名です。

さびしんぼうのわたしのおなかの人と、手をつないでください。