『カレルチャペック紅茶店のレシピ』(山田詩子著 白泉社刊) 参照
夢がかなう瞬間って、
いきなり
とつぜん
思いがけなく
あっというまに
心の準備も
感動がこみあげる間もなく
どうしたらいいかわからないままに
気がついたら、スポットライトを浴びて、
ステージの上に押しだされているような……
まぶしくて
本当に、夢の中の出来事のように
ふわふわとした高揚のなかで、
一瞬にして、かなえられてしまうものなんだ
あまりにも確率が低すぎて
ちらっと思っただけで、
願うことも、努力もしなかったことが
サプライズのように、かなうのだから、
小さなころから、ずっと願っていることが
手にできないわけがない
約束されている。
願ったときには、すでに
約束されている
かなうことが。
そんな夜。
* * *
一日限りのつもりでオープンした cafe e mina
すごくうれしいことがあって、一生忘れたくないことがあって、ぜったい忘れたくないことがあって、その気持ちを、どうやって残そうかと考えたとき、文章ではなく、絵にしようと思った。
メニューが増えた。
いきなり、とつぜん、思いがけなく、あっというまに、心の準備も、感動がこみあげる間もなく、どうしたらいいかわからないままに、気がついたら、スポットライトを浴びて、ステージの上に押しだされているような…… まぶしくて、本当に、夢の中の出来事のように、ふわふわとした高揚のなかで、一瞬にして、かなってしまった。
そんな信じられない出来事を抱いて描いた絵。
カフェのメニューなら、いつでも訪れることができる。
フレーバーチャイ&ファッジ
紅茶は飲まないが、チャイはよく作って飲んでいた。スパイスが好きなのだ。
コリアンダー、カルダモン、クローブ、シナモン…… 強さと日差しと大地とのグラウンディング感。ミルクではなく、豆乳で作っていた。色も好きだった。紅茶は濃い目で。
甘いものは好きだが、甘い飲みものは好きではないので、糖分は入れずに、大きなカップで、たくさん飲んでいた。本場のインドでは、デザートがわりに飲むものらしくて、ものすごく甘く、小さなカップで飲むそうだけど。
山田詩子さんのレシピには、ミントを入れると書いてあった。読んだとたんに飲みたくなった。
紅茶とスパイスとミルクとミント!!
ファッジは、材料を見ただけで、歯が溶けてしまいそうなのだけど、掲載されている写真を見て、『大草原の小さな家』シリーズに出てくる「カエデ糖みつ」を思いだした。
ローラたちが作って食べていたカエデ糖みつのキャンデー。必死で想像力を働かせて、わくわくしていた。もちろん、ファッジとは原理も材料も違うのだけど、運ばれてくる郷愁のようなものが似ていて、かぎりなく素直な気持ちになれる。
砂糖ではなく、メープルシロップや、ハチミツで作ったら、どうだろう? 山田詩子さんのレシピでは、クルミもはいっている。
現物ではなく、イラストのよいところは、想像(創造)できること。ファッジの材料も、チャイのスパイスも、お好みで。
からだと心をあたためる。
人生の奇跡が、何度でも、あなたに訪れますよう。
浜田えみな
レシピは54ページに掲載されています。
