先生になりたかった事や勉強が苦手だった事、小学校の時に大好きだった先生の話をする中村先生。
普段とはまるで違う様子に驚く陽子と夏子先生。
中村先生には赤紙が来たのだそう。
「私みたいな者を今から集めるという事は最前線ですな。間違いなく生きてはけぇれません。」
子供達に日本男児としていつでも死ぬ覚悟をしろと、お国の為に死ねる事はなんと幸せで誇り高き事であるかと教えて来たから、逃げる訳にも泣く訳にも行かない。
笑って胸張って行かないと子供達に申し訳ない。
先生として死んで行くと言う中村先生にいつもながら言葉が出ない陽子。
「大丈夫ですよ」「生きて帰って来て下さい」なんて軽い言葉で励まさないのは良いと思った。
中村先生が校庭で、楽しかった子供の頃を思い出しているシーン、映像はなく声だけなのにグッと来た。
こんな表現方法があるんだなと感心した。
そしてネタバレーション。
「中村先生は帰って来なかった」

嫌な人が突然いい人になる訳でもなく、嫌いな人は嫌いなままで、それでも哀しく描く岡田脚本が凄いと思った。
続きます。