5月末と6月にかけて2週続けて山に木の実を採りに行ってきた。

 
1回目は生駒山。
 
がっつり木の実を採るのは初めて(もしくは子供の頃以来)な人が、
キイチゴの赤い色に徐々に魅了されて、目を輝かせていく姿は見ていてとても楽しかった。
 
2回目は伊勢のむーさんのところで。
 
マルベリーの群生があるところに連れて行ってもらった。
放置された土地に鬱蒼と繁るマルベリーの木々。
その中を分け入ってむーさん号で枝を掻き分けながら道を進むのは、何だかアドベンチャーな体験だった。
 
むーさん曰く。
 
「人類は果肉で意識を目覚めさせ進化してきた。
サトウキビなどショ糖から作る糖は植物自身の為の糖だが、果肉は動物の為に作られた糖。
地球上では唯一動物の完全な糖なのだ」
 
植物は自身の子孫繁栄のため、種子の周りに果肉をまとわせて動物に食べさせる。
果肉は生命維持に活かされ、種は消化されずに自然に還る。
そうして種子の運ばれる時期にも明確な意図を持っている。
その証拠に舌で感じる味覚は渋い、酸っぱい、苦い、甘いなど多岐に渡り、私たちは果肉が熟したかどうかを適切に判断できる。
 
渋い時はまだまだ。
酸っぱい時ももうちょっと待って。
いよいよその時が来れば芳醇な甘さを惜しげなく放出し自ら落ちる。
もう準備OK〜 食べて〜♡ そして運んで〜♡
これもまた植物と動物の愛の契約の物語。
 
 
リスは木の実ハンターで、獲った木の実をいろいろな場所に埋めて保管する。
そしてうっかりと保管場所を忘れてしまうんだけど、忘れることも織り込み済み。
ちゃんと土の中に埋めて、種を蒔くということで子孫繁栄のお手伝いをする。
木とリスとの間に交わされた優しい約束。
 
私はこの話が大好きで、とても腑に落ちる。
自分自身がこの大自然の中の一員で、食物連鎖の中に組み込まれているというダイナミックさを感じる。
それより何より、野生の果肉を食べるとなんだか頭がスッキリとするのだ。
 
 
 
ある日職場でこの話をしたら、めっちゃ変人扱いをされてしまった。
真面目な彼にはちょっとファンタジックに聞こえたのか、受け付けない様子だった。
そうか、みんながみんな同じように感じるとは限らないんだ。
 
生駒の木の実採りツアーはおもに「ちきゅらば」のメンバーが集ったので、何にも気にせずマニアックな話が出来た。
見えないエネルギーや自然の意図の中で生かされているという前提があるから、色々と語れて楽しかった。
私は意見の違う人ともお互いを尊重してお付き合いする主義だけど、考えの似た人たちとの集まりがこんなに楽しいと思わなかった。
自分を隠したり偽ったり気を遣う必要が全くないからどこまでも無防備でいられる。
境遇も立場も全く違う人たちと、自然を介して知り合うなんて。
生きてるって、本当にエキサイティングだ。
 
↑毛が生えてるように見えるのはケムシ。クロスケみたいで可愛い!!
 
 
生駒ツアーで知り合った方たちとランチをしながら来週は伊勢に行くことを話したら、
だったらみんなで行こう!!ということになり。翌週の朝の6時には何人かで車に乗り込み、高速道路をひたすら走っていた。
あまり知らない人たちと狭い車の中でどうしようかと少し思ったけれど、
まあ〜楽しかった(笑
 
意外な趣味とか共通点とか見つけたり。
最近ハマっているものを熱く語ったり。
昔と考えがだんだん変わってきた話とか聞くうちに、その人柄が垣間見れたり。
なんだか盛り上がって止めどなくなるお喋りを聴きながら運転するのは本当に楽しい時間だった。
 
ゴーリキマリンビレッジの到着前にささっと夫婦岩を訪れたり。
マルベリーの後に浜辺でむーさんの講義を聞いたり、いきなりスッポン解体ショーが始まったり。
行きは3人で、帰りは4人になってたり(笑
 
なんだか、ミステリーツアーのようだった。
楽しすぎて写真がほとんど撮れてなかったのが、ちょっと残念。
 
いつかまたこのメンバーで素敵なそしてミステリーな旅に出てみたいと思ったのでありました。
 
 
Owari
 
 
 
おまけのむーさん