MGCのテレビ観戦して心が熱くなりました。

男子の設楽選手の勇気ある独走。そしてラストの3選手のデッドヒート、
女子ではハイペースなレース展開に私の前職のドームに所属している選手の走り。

胸が熱くなり、感動しました。

私も平昌五輪先行会に出場しましたが、選考会という大会にかける選手たちの想いや自分の人生をかけて挑む戦いは本当に熱いものです。

私のことを思い出すと、平昌五輪よりもソチ五輪では周りの応援を重圧に捉えていたんだなと改めて感じました。

五輪一年前くらいから『調子はどうなの?五輪いけそう?』という言葉を日々聞かれるたびに重圧に感じ、

『いけます!やれます!』

と言うたびにイケる!という本心から、
何度も聞かれるたびに自分に対しての疑心暗鬼に変わっていきました。
行けなかったらどうしようと未来に対しての不安を常に抱えながら、それを払拭するために一生懸命トレーニングしてきたけれど、中々払拭出来なくて、正直今でもトラウマのようにその言葉たちは頭の中に残っています。
だから選手にカラダはどう?とは聞きますが、調子どう?とは私は聞かないようにしています。

そして私はきっと選手としての大成する大きな器がなかったと今では思います。

サポートされる=結果を出す

これは大前提当たり前のことです。
ただ本当にそれだけに考えていた私は結果を出したい!と、いう意欲から結果を出さなきゃ行けないと。自滅していたと思います。

恐らくこんな風に考える選手はたくさんいると思います。
そこを乗り越える選手、乗り越えられない選手、色々います。
五輪に出ることが自分の人生だと思っている人もいます。
私もそうでした。
だからソチ五輪に行けないと決まった日は人生のどん底でこのままいなくなりたいなんて思いました。けれど試合後の報告書を書かなきゃいけないし、怪我をした膝の手術もしなきゃいけないし、幸いにも止まっている時間がなかったので、すぐにリスタート出来ましたが、気持ちを立て直すのに数年かかったのを覚えています。

けれどどんな選手であっても、そこまでに向かった感情や挑み方が違えど、それまでの道のりや準備は自分の人生においてとっても素晴らしい時間であり自分の人生の彩りになっていると思います。
私の挫折もそうです。

自分の人生のために五輪やスポーツがあって、
五輪のための人生ではない。

だから五輪がなくなったって自分の人生を謳歌させることはいくらでも出来るし、試合に出られなくてもいくらでも自分次第で最高の人生にできる。
そのためにスポーツと一生懸命向き合って己を磨き人としても成長してきているはずだから。

私の中でこのソチ五輪での挫折を経験したことで、今までの考え方が少し変わって全てを受け入れた上で自分がどういう行動や準備をしたら良いかと考えられるようになりました。
メンタルの資格を取ったのもこの挫折があったからです。その後の平昌五輪を一生懸命目指せたのも、これまでの経験があったからです。
だからこそ心から感謝しています。

今回のMGCをみて色んな想いが蘇り、改めて今まで応援してくださった人へ感謝の気持ちでいっぱいです。
選手を辞めて1年半、妊娠して9ヶ月。色んな見え方が変わり、とても充実した日々です。
有難いですね。

残り50日少し、マタニティライフを楽しみながらまた新たな目標に向かって私も頑張りたいと思います!!

私はスポーツで目標を達成することは出来ず、成功者ではないからそういったことは伝えることは出来ないけれど、スポーツを通じて学んだことや人との出会いなど結果以上に素晴らしいことを沢山学び得ました。そんな素晴らしいことを引き続き選手たちに伝えられるように活動していきたいと思います。


平昌五輪選考会での写真!
悔しかったけど、その時にできる準備は全てやったからね!