巨人がさらなる若手投手育成に着手する。前横浜（現ＤｅＮＡ）監督の尾花高夫氏（５５）を、２軍投手総合コーチとして招へいすることが２２日、分かった。０９年以来、４年ぶりの巨人復帰となり内海、山口ら現在の主力投手を育て上げた手腕を再び振るうことになる。
今季の巨人は高木京、田原、一岡、江柄子のルーキー４人が１軍で活躍。さらには小山、笠原、将来のエース候補・宮国も６勝を挙げるなど、プロ初勝利を６人輩出した。若返りに成功しているが、ドラ１の高卒ルーキー・松本竜、さらには２軍・日本ハム戦でノーヒットノーランを達成した今村ら、ダイヤモンドの原石を磨く役目を尾花氏に託すことになる。
尾花氏はヤクルト時代にエースとして活躍。引退後はロッテ、ヤクルト、ソフトバンク（ダイエー）でコーチを務め、巨人では０６年から投手総合コーチに就任。チーム３連覇となった０９年には、球団１９年ぶりのチーム防御率２点台となる２・９４をマークするなど、指導法とともに、一切妥協を許さない姿勢も、２軍投手陣には刺激になるはずだ。
球団側が用意したポストは２軍の投手コーチではなく、「投手総合コーチ」。支配下の２軍選手だけでなく、東京Ｄのマウンドを目指す育成選手の指導にもあたらせることも狙いで、さらには故障や不調などで２軍落ちした１軍主力選手の指導にも力を注ぐことになる。