昨年から採用された統一球は、従来より反発係数が低く「飛ばない」とされる。本塁打数や得点数は激減し、投高打低の傾向は極端だ。選手会は各球団にヒアリングを行い、統一球に関する選手たちの意見を集約。選手会の新井貴浩会長(35)=阪神=は「このままでいいのかという意見が多かった。野手だけでなく、投手からもそういう声が聞かれた。数字にもしっかり表れていますから」と、再検討の必要性を強調。3月にメジャー球団と交流戦を行った巨人、阪神の選手からは「メジャー球のほうが飛ぶ」という意見まで出ていた。
統一球が採用された昨シーズンと、一昨年を比較すると、その差は歴然だ。12球団の合計得点は2010年の7582点が、11年には5663点に。本塁打数も1605本から939本に。一方、無得点試合は126試合から196試合に増えた。
NPB側の選手関係委員長を務める広島・鈴木球団本部長は「反発係数を調べると、メジャー球の方が高いということはない。日本の球界にとって、どのボールがいいのか、12球団で持ち帰って考えたい」と、来季以降の使用については今後の検討課題とする考えを明かした。