東日本大震災の被害を受けた故郷の福島・相馬市は、余震が続いている。チームは被災地から宇部に避難してきた２０人を開幕戦に招待した。福島からの家族も含まれていた。８回１死一、二塁では今季初安打を右前へ運んだ。鈴木は「少しだけでも自分のプレーを見て（被災地の方が）ほほ笑んでくれたら、うれしいですね」。走って、打って、勝利に貢献。活躍は故郷に届いたに違いない。
武器である足に勇気を込め、鈴木は思い切って踏み出した。１点差とされた７回。中前安打で出塁したラミレスの代走で出番は巡ってきた。続く高橋の初球に二盗を決めた。「監督も勝負と思って僕を出してくれた。準備はしていたので（盗塁を）決められてよかった」。チャンスを演出して長野の３ランを呼び、ダメ押しとなる４点目のホームを踏んだ。