東日本大震災の影響により中断されているJリーグが、4月29日のJ1第8節から再開されることが濃厚であることが20日、分かった。22日に行われるJ1、J2臨時合同実行委員会で最終的な調整を行い、決定する。すでに各クラブには、ゴールデンウイーク(GW)を再開のメドとすることを通達。J2は4月30日の第9節が再開の第1候補に挙がっている。
GWの始まりとともに、Jリーグが帰ってくる。複数の関係者は「リーグ戦はGWに再開する意向と聞いています」と明かした。
4月29日には照明を必要とする午後4時以降開始の試合が5試合あるが、計画停電が行われている東北・東京電力管内ではデーゲームに変更するなど節電に配慮する見込み。多くの集客が見込める時期に再開することで、復興ムードを高められるメリットもある。
Jリーグは3月5、6日の第1節を行っただけで中断。29日再開ならJ1の未消化は2~7節の6節分になるが、日本代表が南米選手権に参加するため中断予定だった6月下旬~7月下旬の4週間を使えば消化は可能。開幕前のナビスコ杯は予選リーグをトーナメント形式に変更して試合数を減らすことで、期間内に終了することができる。
ただ、再開までには多くの問題点も残っている。仙台、鹿島、水戸、栃木の4クラブはホームスタジアムに損傷が見られ、特に仙台のユアテックスタジアムと鹿島のカシマスタジアムは修繕に数か月を要する見込み。29日は仙台がホーム(宮城スタジアム)で浦和と対戦するが、後半のアウェー戦と入れ替える案や、東京・国立などの代替競技場を利用するなど、さまざまな救済策を講じていく。
また仙台と鹿島は練習場が使えずチームは解散状態。再開までに環境が整わなければ多くのハンデを負うことになる。