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日本低侵襲脊椎外科学会①涙が…

 



先月末、高松で学会がありました。



22回日本低侵襲脊椎外科学会

http://jasmiss2019.umin.ne.jp




↑こちらの写真にあるように、かなり責任重大な講演の機会を頂きました💦


緊張したのですが、座長の山下先生がとても気さくで、『金岡先生が体幹キングで、本橋さんが体幹クイーンなら、僕は体幹爺さんだね』と、この日お孫さんが誕生されたようで、そんな冗談を言って和ませてくださいました。
(でも、この私の呼び方やめて欲しいです💦)
 


JASMISS は、「低侵襲」がテーマです。

低侵襲とは、出来るだけ傷を小さく手術をすることを指します。
 





そして脊椎外科の専門医が集まる学会です。


 



脊椎外科の徳島大学教授の西良先生から御指名をいただいて、


術後の患者さんの身体機能を回復させるための、運動療法についての講演を任せられました。

 

テーマは『脊椎は動かして治すもの』


ボルトを入れて固定術をする先生方もおられる中での、このテーマです💦(基本的には低侵襲学会なので少ないですが)





まずは、早稲田の金岡先生が、体幹機能について最新の理論をお話しされ、

 
 



バトンタッチされた私は身体機能改善のための運動療法についてお話ししました。


抄録にご興味ある方は以下をご一読ください。


 





 

「モーターコントロールから紐解く運動療法〜ヨガとピラティス〜」


本橋恵美


脊椎障害の運動療法には体幹部の強化が欠かせない。この強化とは、単なる筋力アップや安定性獲得だけでなく、筋の質やモーターコントロール機能の向上が含まれる。さらに、医療現場では疼痛部位や機能不全が起きている部位に着目することが多いが、最終的には体幹部のみならず全身の機能回復を目的としたい。そのためには脊椎に関与するローカル筋とグローバル筋の適切な賦活化を目指すことが必要と言える。運動療法の知識は、今や医師にも広く認知されはじめていることから、筋骨格系の構造解剖だけでなく、本講演ではモーターコントロールの観点から論述したい。

医師は構造解剖学の知識や経験により、画像や、徒手検査から疼痛部位ごとに分離して診断し、処方を検討できる。例えば、腰部に疼痛があり、腰椎に器質的原因があるかを画像により観察し、筋機能が低下している原因を探り、疼痛や組織の損傷が解消されれば一応は回復したと見なして完結することが多い。しかし、その多くが再発するのは、腰部になぜ器質的問題が発生したかという根本的な部分に焦点を当てていないことが原因と言える。モーターコントロールの観点から評価をする場合、疼痛や組織の損傷を解消させると言った生理機能のみに着目しすぎず、機能の回復にも目を向けることが大切であり、そのためには、疼痛部位から離れた領域にも目を向け、いくつかの動作評価を行い、原因を追求することこそが、問題解決に繋がり、再発を防止する。これがモーターコントロール的所見と言える。つまり構造解剖学だけでなく、モーターコントロールについての正確な知識を持つことは重要であり、常に変化し複雑な筋や関節の複合的動作観察を全身において実施することこそ有効な運動療法となるだろう。現在、運動療法としてヨガやピラティスが注目されており、障害予防及びリハビリテーション、パフォーマンス向上に至るまでの事例を紹介する。








最後の質疑応答では、嬉しさのあまり涙が出てしまうご意見を頂きました。



それは、『Core Power Yoga CPY ®︎のプログラムが素晴らしい理論に基づいているから、保険適用になるよう申請したら良い』というものでした。



それには凄い数のエビデンスが必要になると思うので直ぐには難しいですが、とても有難いご意見でした。



また、学会後には地方の先生方より病院へ研修に来て欲しいというお話を沢山いただきました。



改めてこの学会の凄さも感じましたし、今まで以上の勉強が必要であることの危機感も同時に感じましたした。



まだまだ精進します!




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