姉さん事件です。Santa fe in Xcaret @メキシコ

アドレナリン。

優雅な高速クルーズを夢見ていた三人。

颯爽と受付を済ませて、待合場所にいる色々な国の家族を見ながら、ワクワクで乗船を待ちわびていた。

乗船前にライフジャケットを渡された三人。

あれ、まみちゃん私服じゃないよ、これ。。。

ビキニにライフジャケット。

免責事項のサインも無し。

年齢制限も無し。

防水ケースに入れた携帯はNO、
乗船中の映像を撮りたかった。


でもこの理由はあとから判明。

そしていよいよ乗船。
小学校低学年らしき可愛い女の子もニコニコ。

でも、シートベルト、安全バー。。。何もない。

ただビニールの座席シートに座るだけ。

滑る。。。
大丈夫か。。。

メキシコ人の運転手&インストラクターが、乗船した約20人を盛り上げる。

スペイン語でよくわからないが、お客さんは大盛り上がり。

私達もよくわからないまま、ノリに流されテンションマックス。

繰り返すが、この後起こる悲劇を三人は知らない……

走り出したと思ったら、あっと言う間にもの凄い高速スピードで左右のスピンカーブ。

えっ？


まみちゃん豪華な高速クルーズじゃないよね？

しかもそのまみちゃんが第一の被害者。

まみちゃんの頭が、凄い勢いでぶつかって私の肩を強打。

肩を脱臼したかと思う程の激痛！

状態を確認する間も無く、更に高速に飛ばしはじめた。

三人かなりの不安がここでよぎり、顔が青ざめた……

インストラクターの『盛り上がってるかー』という呼びかけに

yes! としか答えられない三人。


既に思考停止状態。


そのあと左右のスピンカーブが何回か繰り返され、いよいよ。。。。

この写真、よーくみなさんご覧ください。。。


わかりますよね？？
ボードごと水中にダイブ。


高速スピードマックスで急ブレーキをかけた瞬間…


ぎゃー！

物凄い水圧の海水が顔面に襲い、次の瞬間、引き潮のように倍以上の水圧の海水に襲われ

海上に戻って生還したかと思ったら


佐野真充が、いっ、いないではないか！

彼女はあまりの衝撃に椅子から滑り落ち、いないではないか。


更に私のビキニのパンツが何故か膝にある。

これは只事では無い。
呆然の三人。。。


我にかえった瞬間笑うしかない。。。


しかし。


大惨事とはこのことでは無い。。


それは二回目のダイブで起きたのである・・・

前回同様高速スピードで急ブレーキ。


なんとか衝撃を乗り越えた三人だったが



ぎゃー！


佐野真充の顔が別人に！！！



まみは叫んだ。



『まつげが！！！！！！！！！まつげが無いわ！！！！』



次の瞬間。



私にも異常事態が発生。



ビキニが今度は足首にある。


そう言えばかつて宮澤りえもSanta Feだった・・・
（NEW MEXICO州）


そう、私は本場のメキシコでSanta Fe！

りえに勝った。


一方、半分顔が別人になった佐野真充はなんと流されたはずのまつげを持っているではないか！

この執念っ！


『いい加減にしてよ！このまつげ強いんだから！取れたこと無いんだから！』



問答無用。

下船した私たちはPTAの親のように

『え、これはいいの？許されるの？
日本では無理よ、下手すればあの女の子いなくなってたわ！絶対許されない……』


確かにアドレナリン出まくり。

この後、打撲、むち打ち、首がまわらない。。。
肩が上がらない。

そしてまつげを付け直す佐野真充だった。。。



(文  池谷 亨)

みなさんこんなXcaretへ、是非行ってみてください……

最後まで作家池谷亨にお付き合いいただき、ありがとうございました。

ちなみにこれはノンフィクションです。

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