9.11 見た現実 | 本橋恵美オフィシャルブログ「本橋恵美からありがとう」Powered by Ameba

9.11 見た現実

多分火曜日の夜だったと思う。

レッスンが終わって汗だくでスタジオにモップをかけていた時のこと。

ガラス越しにジムでトレーニングしている人達が全員足を止めて

テレビに観入ってる。

サッカーの試合で盛り上がってるのかな・・・

でも違った。

高いビルに何かが衝突している画だった。

当たり前だけどすごい衝撃とショック。

本当に耐え難い出来事だった。


そして三年目の9.11

許せない気持ちと、でも何も出来ないなんとも言えない気持ち、

そしてその残像をこの目で見たくて、妹とNYへ。

仕事の休みが二人とも合わなくて別々に渡米。

でも911は重なるように。


ワールド・トレード・センタービル跡地(グラウンド・ゼロ)

の最寄の駅に到着。

降りた瞬間になんとも言えない重い空気。

あまりの重たさに妹も私も一言も話すことが出来ず。


真っ直ぐ見える先には跡地が見える。

更に跡地の向こう側の高いビルには見たことがないくらい

大きな国旗が張られていた。


もうショックと恐怖心で真っ直ぐ跡地へ行けず、

目の前にあった教会に二人で入った。

そこに逃げ込むような気持ちで。

勿論、911の特別礼拝。

教会の壁一面には当時の写真、

それから今でも行方不明の方を探すポスター。

沢山の泣く声。


もう涙が止まらなくて。

すごく怖かった。

冷静な妹は、そろそろ行くよと私を引っ張ってくれて、教会を後にした。

でも跡地に到着したときに泣いてたのは妹だった。

私はその姿にびっくりして涙が止まったくらい。


それは三年経ったとは思えないくらい酷く残酷な光景だった。

跡地は一応ある程度新地になっていて、

セレモニーで遺族の方達が集まってる。

でもショックだったのは、周りのビルだった。


この事件をまだ忘れてはいけないとの意図で、

半分崩壊した姿がそのまま残されていた。跡地を取り囲むビルが。


そして座り込み、花束を持ったまま泣き崩れる人。

真っ赤な普段ならカッコいいと思う消防車。

その消防車には当時勇敢にビルに飛び込み亡くなった消防士の名前が刻まれてた。

制服を着て黙祷する消防士達。


それでもNYは嫌いになるどころか、生きるエネルギーを物凄く感じて、

一番好きな場所かもしれない。

PILATESやYOGAに出会ったのも、ここ。

PILATESの恩師もYOGAの恩師もここにいる。



天に昇った命、地に舞い降りた命


先日ランチをしたリツコさんがこの本を薦めてくれて、即買いに行った。

このテロで夫を亡くし、二人の子供と、お腹には三ヶ月の赤ちゃん。

そんな残酷な経験をした彼女が書いた本の書き出しには



「ポジティブの種は、どこにでも埋まっている。

どんな苦しみの中にも、必ず・・・・」


どうしてこんな前向きでいられるんだろうと思った。

でも本を読んでいくと、この家族を周りの方が支えて、温かく励まして、

今では立派に三人の子供達を育てている。


やっぱり人って弱いと思う。

信じられないと思う出来事があって、どうしようも出来ない時に、

支えてくれる人達がいて、傍にいてくれて。

自分だけじゃとても生きていけないと思った。



そのことに感謝したり、ありがとうって素直に言うことは

もっと難しいことなのかも。

でも、言わないと結局自分にマイナスなのかも。

またきっと助けてもらう事があるだろうし、

自分が助けてあげれる立場になったときに

ありがとうって言ってもらえたら、あぁ良かったって思うだろうし。



長くなっちゃった。



私も辛いときに本当に助けてもらった。

何度も。いろんな時に。いろんな人に。



本当に皆さんありがとう。