『介護認定調査』って耳にしたことありますか?
介護職の方や身内で介護サービスを利用しているという方はご存知かと思いますが、
初めて聞く方のためにざっくりと説明しますね
介護認定調査とは、、、
調査員が本人や家族に現在の状況について聞き取り調査を行うことです。
介護サービスを利用するにあたって、要介護認定という申請が必要になります。
申請後、認定調査員(市区町村の職員、もしくは委託された調査員)が自宅を訪問し、
心身の状況に関する調査を行います。
これが認定調査です
調査項目は全国一律の基本調査で、それに加えて特記事項が重要になってきます。
というのも、基本調査は
「できる」「できない」
「介助されていない」「一部介助」「全介助」
といった簡単な項目のみにチェックします。
それだけでは表せない状況を詳しく特記事項に記載する必要があります。
認定調査の結果は一次判定に反映されるのですが、コンピュータで判定されます。
(一次判定には主治医意見書も必要ですが)
ここで大事なことは、一次判定は
介護サービスの必要度を介護の手間という基準で判断
されること。
つまり、介護にかかる時間として算出されます。
ただ、これだけでは十分な説明ができませんし、適切な介助量を判断できませんよね
具体的な介護の手間やその頻度がわかったほうが、より状況が伝わるし特別な事情も加味することができます。
また、調査員が選択に迷った場合にも選択根拠を明示する場となります。
だからこそ、特記事項がとても重要なんですね
私も調査員としてたくさんの方を調査してきました。
毎回、特記事項に書く時は「どれだけの手間がかかっているのか」や「実際の状況」が適切に伝わるように心がけていました。
私が「大変だなぁ〜」と思って主観的に書くのではなく「事実を伝える」ことを意識して。
(とか言いつつ、市役所の方から何度も内容確認の電話がありましたが 私の文章力の無さよ…
)
で、ある時気づいたんです‼️
同じことを伝えるにも書き方ひとつで感じ方が違うと。
例えば、『立ち上がる時に支えが必要』なことを特記事項に記載するとします。
立ち上がり時は支えがないと難しい。
支えがあれば立ち上がれる。
どちらも「支えがないと立ち上がることができない」には変わりありません。
でも二つ目の方が前向きで自立度が高く感じませんか?
介護の手間を適切に伝えながらも、前向きな表現をしたいですね
私は基本ネガティブ思考なので、自分が「できない」ことに重きを置いて書かれたらチーンとなりそうです。
「私は一人で何もできないのか、、、」と。
(調査内容は本人や家族に見せませんが)
でも、ここで大事なのは状況を適切に伝えることなので、何でもかんでも「できる」と記載して手間がかからないと勘違いされないようにすること。
介助者が無理して支えている状況が正しい判断かどうか。
危険を冒してまで行う介助が正しい判断とは言えませんよね
実際に見ていない人に状況を伝えるって難しいと思いますが、書き方ひとつで伝わり方が変わることも配慮していきたいですね