21th May, 2012
マックス・エルンスト
―フィギュア×スケープ 時代を超える像景―
を観て参りました@Yokohama Museum of Art in minatomirai.
桜木町から横浜までを歩く道すがらに見つけた、
企画展告知のウォールペインティング。
媚びたところのない、まっすぐな芯を持ったその絵に、
やたら心惹かれ、気になっていたマックス・エルンスト展。
絵画と彫刻とが織り交ざるように展示され、
総計130点弱の出品数にも関わらず、少ないような量感。
でも物足りないわけではなくて、箸休めがうまく入っていて
つかえることなく食べられた、というような感じ。
それもそのはずで、
彫刻作品は、絵とは違い、とってもユーモラス。
“絵で行き詰まると彫刻をした、彫刻は愛撫するように作る”
との画家の弁に、正に。
彫刻作品の顔が、どれも可愛い顔をしていたこと、
それから、晩年のエルンストの顔が自身の彫刻作品の顔に
似てきていたことも、この辺りを説明してると感じました。
今回の展示で、最も気になった作品群は“蝕”。
森や木立、自然を描いた絵なのですが、
その中央には、ひとつのまあるい円環が描かれています。
太陽、と読みたくなるけれど、それにしては暗い。
自然というモチーフは、エルンストにとって、
魅惑と恐怖という原体験の象徴である、との説明書きを読み、
なるほど、と合点がいきました。
ここで描かれている円環は、
森を照らし出す光源であると同時に、森の影を教えるもの。
二律背反している対立事項を、白か黒かで描くのではなく、
全て飲み込んで、大いなる循環、言い換えれば自然の摂理。
そう解くと、一瞬にして大自然に抱かれるような荘厳な感じと
畏怖とが心の奥底から湧き上がってきて、
しばし呆然と、作品の前で立ち尽くしてしまいました。
エルンストの作品を観ていて思ったことは、
湧き上がる想像力というものは、ジャンル、というものに
規定されないものなんだな、ということです。
心のままを表現していく、その手段や手法というのは、
何でもいい、何にも縛られてはいけないのですよね。
当たり前だけど、つい忘れがちなそんなことを、
作品を通して、これでもか!!って位、知らされた気分です。
それにしても、こんな画風なのに、
しかも時代はシュルレアリスム全盛の時代だったのに、
あのブルトンに終始しなかったのは、奇跡的(笑)。
もしもシュルレアリストになってしまってたら、
価値のない画家だったと思う、彼の良さが死んじゃう。
エネルギッシュな作品群を観た後は、すっかり憔悴…
常設展は早巻きで、流すように観るのが精一杯でした(^^:)
でも、い~っぱいパワー貰ったお陰で、
帰りは自分も何か創りたい、ってうずうずしてました♪
来月24日までだそうなので、ご興味ある方は是非!
とってもお勧めです☆
