日本の入国管理局の実態について扱ったドキュメンタリー映画。

結構ヤバかった。(語彙力)

 

個人的には日本は難民をあまり受け入れてないというイメージだったのです。

でも、それはたぶん審査が厳しいからとか?かな。

治安悪化とか気になるしね。

ドイツとか、ほら…大変なことになってた。

 

あと、ちょうど最近講義で英国イギリスのEU離脱についての新聞記事を要約したんですよね。

離脱要因の1つに移民流入によって仕事を奪われた人たちえーんがいたんだって。

でもその結果、コロナ直撃でトラック運転手が足りなくて困ってたよね。

あと、「コミュニティの破壊」ってあったけどどういう意味だろう…

 

つまり簡単に難民って受け入れるのは難しいということですよね。

もちろん困っている人、それどころかを脅かされている人がいるので助けるべきなんですが…

 

こう、なかなかね~。うまくいかないようです。←他人事かな?

 

 

3回目のシアターキノ。

 

結構混んでた。63席中30人くらいでした。

というのもこの日はスペシャルな日で監督のトークショーがあったんです。

正直このことは知らなかった。だから後でビックリ( ゚Д゚)しました。

 

 

整理券と共にこんなチラシを入手。結構張り切ってます。

↓裏面

 

 

あらすじは、

舞台が茨城県牛久市にある東日本入国管理センターというところで。

タイトルの「牛久」というのはここから取っているんですね。

日本に難民としてきた人が、難民申請を却下され送還を拒否すると連れてこられるらしい。

(収容所はほかにもあるみたいで、女性と男性は別々。

ジェンダーの人はノーカンで、生まれた時の性別で判断されてました)

そこでの方々へトーマスアッシュ監督がインタビューしていきます。

彼らはかなりひどい状態のようです。

一体どんな生活が彼らを待ち受けているのか…

 

 

正直、この映画を100%受け入れるかどうかは人それぞれだと思う。

まず、不法入国者を水際で食い止めている施設とそこで働いている人たちに感謝したい。

彼らのおかげで安全が守られているのは確かだよね。あの映像は別として。

 

でも、映画の中で「受け入れないのになぜ入国チラシを配るのか」というのは確かにニコニコと思った。

難民認定率は驚異の0.2%。倍率高杉内。

日本は見た目のためだけに「難民を受け入れます」と言っているだけなんだと。

まさかぁ…、嘘、だろ…

 

映画のほとんどは、隠し撮りによるインタビュー映像が占めていました。

 

なぜ隠し撮りなのか?

A.施設の内部は撮影禁止。

 

まぁこの手法については賛否両論あると思います。

個人的にはグレーかな。

ダメだけど、結局こうして問題が出てきているので。

でもカメラは面会室までが限界だったみたい。

それより先の暮らしぶり(部屋など)については収監されている方に頼んで、絵にしてもらってましたね。

(これがめちゃくちゃ上手い)

 

中には日本嫌いになってしまった人もいました。

「オリンピックが延期されて嬉しい」とか「なにがおもてなしの国だよ(笑)」みたいにね。

正直悲しい。この国に来たかっただけなのに…

 

 

ハンスト(ハンガーストライキの略)というワードも恥ずかしながら初めて知りまして。

それをやって2週間だけ外に出られるらしい。

もちろん2週間後にはまた強制的に逆戻り。

ここから完全に脱出するには仮放免を狙うしかないのです。
仮放免というのは、放免を請求し承認されれば身体の拘束がとかれるというもの。
(一時的にだけどね)
多分何かしでかさない限り大丈夫なんじゃないかな。(適当)
 
みんなはこれを目指して日々生活しています。
しかし、簡単には承認されず、よほどの理由がなければなりません。
おまけに保証金もかかるようで、ハードルは非常に高め。
↑刑務所かな?
 
 
中でもすごかったのは収監者が拘束される映像。
これテレビでも報道されてたんだ。↓(閲覧注意)

 

衝撃的な映像はこれだけだったけど、まぁ~ひどいもんですな。

完全に暴力な気がする。

しかも日本語があまり通じない外国人に怒鳴ってもね。落ち着けと。

あ、この人はデニズさんといって、映画でも出てきます。

 

この動画はかなりカットされていますが劇中では4,5分の長いバージョンです。

 

1.白い部屋でうつぶせにさせられる(映像のシーン)

2.職員が「暴れるな」と連呼、多分危険だけど喉を指で押す人も

3.取り押さえられながら、デニスさんがそれ以前にも暴行されたと訴える

4.ワッパ(手錠)をかけられ、懲罰室と呼ばれる部屋へ移動

5.ここで熱い口論が繰り広げられる。

1人の職員と「どちらが先に暴力をふるったのか」「なぜカメラを暴行後に取り始めたのか」

ということについてバトル。

 

それまでのインタビュー映像は和やかなんですよ。

冗談とか言い合ったりね。

でも急にこの映像が流れ始めます。

 

口論がうるさいのなんのっていうね。ガーン

職員の「なぜあなたが(カメラのことが)分かるんだムキーの一点張りには笑っている人もいましたヨ。

 

シーンが終わった後の静けさときたら!

 

もちろん映画で扱われたやつもどこか切り取られているかもしれない。

デニスさんがこうした仕打ちを受けたのも理由があるはずです。

恐らくなにかやらかしたのかと思いますが。

ただこの1部分だけでもありえない、やりすぎのは確か。

 

 
後半ではインタビュアーであるアッシュ監督が衆院議員である石川大我さんに相談。
ナントカシテ~お願い
 
もうね劇中では完全に正義の味方って感じ。
すごく真摯に監督と向き合っているところがポイント高い。
今までずっと悲惨な話だったからかなり安心しました。
国会でもちゃんと議題にされて、ようやく土台に乗ったか?と思ったら、
 
そう上手くいかなかったです。
まぁ、そこまでスッキリする終わりではなかったな…。
 
 
パンフレットは47ページ。
教科書みたいに情報がビッシリ。観た人には是非。

 

上映終了後にはなんとトーマスアッシュ監督が登場

キリスト教徒なのか、胸に十字架のネックレスをぶら下げてました。

確かに劇中でも、監督が会話の最後に「神の御加護を」的なこと言ってたね。

髪はほぼ丸刈り。映画ではフッサフサだったので別人のよう。

 

写真はOKで撮影NG。撮ろうと思ったけど恥ずかしかったからやめた。m(__)m

いや~、それにしても今回のような舞台挨拶というのは初体験なのですが、制作者の話が聞けるというのはありがたいものですナ。

 

内容はうろ覚えなのですが、こんなこと言ってました。

↑ダメじゃん…ガーン

 

1.なぜこの映画を撮ろうと思ったのか?

 

これはよくされる質問だそう。

「教会の友人から今回のことを知り、入管の方々へのボランティア活動をする内に現実を伝えなければならないと思った」と言ってました。

 

2.隠し撮りというスタイルについて

 

確かに施設内の撮影は禁止されていが、早く公表しなければ死んでしまうかもしれない入管の友達もいました。

(「こんな人生いらない」と嘆いたり鬱に近い人がいたんです)

 

また、時には法を守る人が人を傷つける場合もあるんだとか。

アッシュさんの親だったかな?(たしかお母さん)は黒人が迫害されていた時代に生きていたらしい。

当時「黒人立ち入り禁止バツレッド」というお店や、法律にさえ差別があったそう。

それを守るのか、守らないのかという問題を今回と重ねてほしいんだって。

 

3.衝撃的な映像について

 

劇中デニズさんが職員に暴行されるという映像がありましたが、あれは入管が撮ったもの。

恐らく、「自分たちは悪いことはしていませんよ」という証明のためかと。

また、こういう衝撃的な内容のドキュメンタリーを作るつもりではなかった。

あくまで真実を伝えたかったそうです。

 

4.アッシュさんにとって映画製作とは?

 

自分は映像の撮り手であり、みんなに映像として見せる・知らせる運び屋です。

なのでこうした問題を撮っただけで、全容を全て知っているとは思わない。

アッシュ監督自身も私たちと同じように考え共有したいと。

 

また、こうしたことを多くの日本人が知らないというのが大きな問題。

チラシを配ったのもそのためだし、もっとアンテナを多くの人に向けてほしい。

 

あと日本が嫌いなわけじゃない。むしろ好き。

 

とコメントしてました。

 

う~ん。

運び屋」というワードにグッときました。

恥ずかしながら今までこうした問題を知らなかった自分に、映画として届けてくれた監督に感謝したいですね。

 

 

 

国会議員ってかっこいい。