現在のお気に入りは、3カ所のERのうち
free standing ERと呼ばれる、病院に併設されていないER
「メチャクチャ忙しいし、患者は物凄く重篤だし」と
散々、夫(ER医)からも研修医からも聞かされていたので
一か月、休みを取ったし、初日は夜勤だし
大丈夫かなぁ...と少々怯えていたが
いざ、行ってみると
あら、楽しい
忙しいのは嫌いじゃない
テンポ良く、患者の出入りが進むのには
ドーパミン分泌作用があると思う
そのテンポの良さの出所は
ここのERのテキパキした優秀なナースたち
特に夜間のチャージ・ナース!
「すみません、アレ、取ってく...」
「ハイ、先生、どうぞ!」
「アレ」が何だがいう前に
文章を言い終える前に
チャージナースがいつの間にか後ろに立っていて
必要な物をさっと差し出してくる
「もしかして、前はオペ室のナースとかでした?」
外科医(財前教授風)が手術中、「メス!」とか言う前に
サッと差し出すオペ室ナース
TVドラマでいるじゃないですか
いえ、実際にいるんですよ
阿吽の呼吸で動くというか、次が見えている人
以前はブルックリンにいたというこの方
「いいえ、ずっとERで働いてきました
先生方が次に何が必要なのか
先を読むのは私たちナースの仕事のうちですから」
この人なら大病院の婦長さんでも務まりそう
(パリッとノリが張った昔風のナース・キャップも似合いそうだし)
でも、そんなアドミニ・トラックを選ばず
あえて少し古臭い、でも超忙しいERの夜勤で通すのは
この人なりのプライドなのかもしれない
そんな人が
「あら、先生、今日はここで夜勤ですか?」
「はい、夫と夜勤(12時間)を半分こにしました
前半は私、後半は夫でございます」
「ダブルO先生ですね。今夜、我々はラッキーです!」
とガッツポーズ
できるナースに、あなたと一緒のシフトで良かったと
言ってもらえるほど嬉しいことはない