お勘定とフォーク | That's where we are

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the Church of Broken Pieces
(アメリカ救急医の独り言と二人言)

近所のお寿司屋さんへ行った時の事

 

夫と私と子供二人

アペタイザーの注文を取りに来たウェイトレス

「お勘定は一緒ですか、別ですか?」

 

「一緒ですよ、もちろん」

 

私はこの時点で、ああそうか、と

ピンと来ていたのだけれど

 

アペタイザーを食べ終え

メインディッシュがテーブルに運ばれて来て

先ほどのウェイトレス

夫に向かって 「フォークは要りますか?」

 

「フォーク?この僕が?

フォークなんて、要るわけないですよ!」

おどけて返す夫

 

実際、お箸の持ち方が

うちで一番上手なのは夫である

 

「失礼だよなぁ、箸くらい使えるよ」

 

夫はどうも気が付いていない

 

「分かんなかった?」

「何が?」

「あなた、家族と思われてないのよ」

 

私と、明らかにアジア人の血が入った子供たち

見かけは一人だけ全く違う白人の夫

(息子はどんどん夫の若い頃に似てきているが)

 

「ああ、それでお勘定は別だとか聞いたんだ」

「ホントに、全然気が付かなかった?」

「ヘンな質問をするなとは思ったけど」

 

女と男と子供二人と

家族じゃなかったら、何だと思ったのだろう?

 

「ん~、再婚相手でも探してると思ったんじゃない?」

「薬指に指輪してるの見えなかったのかな?」

「それじゃ、不倫だ」

 

空港でもセキュリティー・ゲートで

夫だけ離される時がある

違う人種間の結婚なんて

今更珍しくもないだろうに

私達は家族に見えないらしい

 

アメリカに来て19年

時々、スーパーマーケットのど真ん中で

あら、ここ、「外人」がいっぱいいるわ、と

ふと、気が付くことがある

(書類上はここでは私が「外人」なのですが)

 

なぜ、世の中そんなに色にこだわるのか

その前に、なぜそんなに

色がはっきり見えるのか分からない

 

 

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