出会ったのは虚飾にまみれた世界


疎ましく思いながらも、その場に身を置かなければならない自分に嫌気がさしていた。


華麗できらびやかなはずのそこも、俺にとっては濁った沼の中にいるような息苦しさだった。


そんな中でお前のいる、その場所だけが明るく光が射していた。


一瞬で魅入られた。


あのとき俺は、俺の光を見つけたんだ。




手に入れることはおろか、二度と会うことも叶わないものと


諦めようとして


諦めきれなくて


会いたくて


焦がれて


それが、俺だけのものではないと
お前も同じ想いでいると


知った時の喜び


もう、これは運命だろう?


お前のためなら何でも出来る
お前さえいてくれたなら、他になにもいらない


だから………


俺を置いて逝かないでくれ……









「……まさ………き……」


掠れた自分の声で目が覚めた。


見慣れた天井。
自分のマンションだった。


閉めっぱなしのカーテンのせいで辺りは暗いけれど、隙間から細く入り込む明かりで、もう陽が高いことが分かった。




雅紀のベッドに張り付いて、寝ない食べない俺を見かねた未華子さんに、無理やり家に帰されたんだ。


さすがに俺の体力も限界だったらしく、彼女の運転手にベッドに放り込まれると、気を失うように眠ってしまった。


雅紀と引き離されたことは腹が立つけれど、お陰で体力は回復した。


すぐに雅紀の側に行かないと。


布団を跳ね上げ起き上がったところで、彼女から連絡が入った。







≡つづく≡