IMALU × Hi-Standard |   EMA THE FROG

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    roukodama blog


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先日車のラジオで、IMALUちゃんのデビューシングル『Mashed potato』を聞きました。普段Jポップは一切聞かない僕ですが、メロコアバンドを組んでいた20代前半の頃を思い出すような、アップテンポかつメロディアスかつちょっと切ない曲調に、「なかなかいいじゃないか」とか思ってたわけです。

んで先日、昼飯食いに入ったラーメン屋で何気なく週刊誌読んでたら、IMALUちゃんの記事が載ってまして。内容は主に「明石家さんまと大竹しのぶという大物芸能人から生まれた事のメリットとデメリット」みたいなものでしたが、小さくデビューシングルの事も書かれてまして。ああ、これこないだ聞いた曲だなあ、あれけっこうよかったよなあとか思いながら読んでたんですが、途中、スルーできない文言を発見しまして。

「…なお、プロデューサーは元・Hi-Standardの難波章浩で…」

難波!?難波だと!?
なんだよそういうことかよ!
そりゃオレ好きなはずだわ!

Hi-Standard、通称ハイスタは、メロコア好きなキッズたちなら誰一人しらないものはいない、言ってみればジャパニーズメロコアのパイオニアみたいな3ピースバンドです。ああ、懐かしい。『KISS ME AGAIN』とか『Lonely』とか『SUMMER OF LOVE』とか何度コピーしただろう。どのバンドも、結成して初めてのスタジオ練習では必ず一曲目が『NEW LIFE』だったなあ。簡単だから。彼らのライブ見に行って、買ったばかりのTシャツびりびりにしたのもいい思い出。彼らがいなけりゃ、BRAHMANも10FEETもELLEGARDENも出てこなかっただろう。難波はそのバンドでベース&ボーカルを担当する中心人物だった。ひょろっとして背が高い、明るくヤンチャな猿みたいな人。

AIR JAMなど巨大な野外フェスなんかもやってその人気は凄まじかったのだけど、いろいろあって突然の活動停止。ギター&ボーカルの横山健はその後レーベル「PIZZA OF DEATH」の社長兼アーティストとしてハイスタに負けない人気を得たが、難波の方は「沖縄に移住して音楽活動をしているらしい」的な噂が聞こえてくるくらいで、あまり目立った活動は見えてこなかった。(実際には、ULTRA BRAiN、TYUNK、なんばあきひろ&宇宙船地球などの名義で活動していたらしい。知らんかった)

で、IMALUだ。プロデューサーとしての参加というのが若干不満だが(だって難波はライブで暴れてナンボじゃん)、でも嬉しいつうか、懐かしいつうか、応援したいなあ。

時は2000年、豊橋ラハイナ。会場の外の駐車場に到着したワンボックスから難波が出てきて、その周りで目をキラキラ輝かせ、じっと硬直したままその姿を凝視する僕らメロコアキッズ達に向かって、難波は言った。

「パンダじゃねぇんだから(笑)」

あんときの照れた笑顔、声、足に入ったタトゥー、まだ覚えてる。いろいろあるだろうけど、頑張れ。願わくばケンとツネと三人で、おっさんになったハイスタやってくれよ。俺もおっさんになったけど、ライブにはきっと行くからさ。