もんはん |   EMA THE FROG

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    roukodama blog

嫁の誕生日プレゼントにWiiを買ったのだが、ご多分に洩れず既に「僕のオモチャ」となっている(想定内)。それもこれも、Wii購入のタイミングで「一応これも…」とつい手に取ってしまった<モンスターハンター3>のせいです。次長課長の井上さんをはじめとした芸能人たちもCMに出まくっていたりして、ゲームを一切しない人でも名前くらいは知っているだろう、(バイオハザード以来の)カプコンのヒット作ですね

内容はまあ、ひたすらモンスターをハント(狩猟)し続けるだけの、割と操作がシビアなアクションゲームです。ファイナルファンタジーやドラゴンクエストのように、メインとなる大きな物語みたいなものは基本的には存在せず、「このモンスター倒してこい」「あのモンスター捕まえてこい」「このキノコ採ってこい」「恐竜のタマゴ食べたい」とかいうような、まさに<ガキの使いやあらへんで>的な気まぐれな注文に、ただただ奴隷のごとく従うという、マゾ要素抜群の構成になっています。


そんな理不尽な作品になぜこれほど多くの人がハマるのか、実はこのシリーズをほとんど遊んだことのなかった僕自身、甚だ疑問だったわけですが、やりはじめて2週間ほど。(予想はしていたものの)すんなりハマってしまいました。

ただ、ハマりながらも、なぜそれが面白いのかを説明するのはなぜか難しい。操作が上達し、それまで倒せなかったモンスターを倒せるようになるのは確かに楽しいし、フィールドに生えたキノコや、モンスターから剥ぎ取った毛皮や、虫取り網で捕まえた昆虫などを材料にして、それよりも強い武器や防具を生産するのも楽しいし、性能よりも見た目を重視し、ファッションショー的な、あるいは着せ替え人形的な視点でプレイヤーの髪形や服装を考えるのも楽しいし……、

つまり楽しい部分は確かにたくさんあるのだが、面白さの本質と呼べるほど「これだ!」と思える理由は見つからない。それが自分でも不思議。例えばつい最近までハマりにハマっていたCALL OF DUTYシリーズは、その「リアルさ」が面白さの本質だった。現実にある銃、その銃から録音した銃声、実際にある町での銃撃戦、歴史の教科書で学んだ戦いを「自分が経験できる」ということ、何より、(これはもちろんゲームの中において、であるが)自分が戦争に参加し、殺し殺されているという興奮。そういったことが楽しさの中心だった。

しかしモンハンはなあ…。WiiなんでグラフィックもPS3に比べたら屁みたいなもんだし、ゲーム内の武器防具はリアルさとは対極にあるような、身長以上の長さがある大剣とかだし、モンスターだってどこかアニメチックだし、でもやっぱりモンスターを倒すのが一番楽しいのかなあ…。

…と、僕はここであることに思い至った。

モンハンの楽しさは、実は突出した楽しさがないこと、つまり、「特徴がない」ことなんじゃないだろうか、と。

つまり、モンハンは「プレイする人を選ばない」のである。暗くもなく、重くもなく、リアルでもなく、かといって簡単過ぎず、適度にバカバカしくて、それなりにオタク臭もして、コツコツ頑張ればなんとなくうまくもなる、トータルに考えるととてもフラットな、あるいは間口の広いゲームなのだ。

だからなのか、モンハンは長時間プレイしてもあまり疲れない。ゲームして疲れるなんて意味ないじゃん、と、非ゲーマーの方は呆れるかもしれないけれど、CALL OF DUTYとか、あとはダーク要素満載のDEMON'S SOULとかは、プレイ後に普通に筋肉痛みたいなんになってました。

ということで、モンハンの面白さは、なんか適当に楽しめるところと、なんか適当にうまくなっていくところと……

まあよくわからないけど、適当なんです。いい意味の、適当。いや、適当って本来いい意味なんですが。