トイレで読書 |   EMA THE FROG

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    roukodama blog

めっきりテキストだらけ、よっぽどの活字ジャンキーでもなければ、開いた時点で読む気も失せる事請け合いのブログになってますが、写真たくさん、文字は少なく改行バシバシ、そんな「読み易さ」を何より重視したブログは既にたくさん存在しているでしょうから、そういうのはそういうブログに任せりゃいいんです、という事で、先日赤ちゃんの柔い頭を浴槽の縁にぶつけるという暴挙を犯した父親初心者の僕ですが、それ以前と変わらず(むしろそれにも増して)元気いっぱいな赤ちゃんを見て、だいぶと安心しました。とはいえやはり罪の意識は消えませんので、頻繁に小さな怪獣と化すヤンチャな娘に顎で使われてやっております。「ミルクでござるか?なるほど今すぐ!」「おむつでござるか?いやはや気付きませんで!」「意味もなく不機嫌でござるか?そんな時もござろう!」とかなんとか、嫁には「あなたを顎で使えるなんて、将来有望ね!」なんて言われてます。

とかいう状況なので例えばゆっくり読書する暇なんぞあるはずもござらん。以前は眠りにつく前の1時間ほど、布団の中で文庫本をつらつらと読むのが日課ではあったのですが、今本が読めるつったらトイレの中のみ。軽度の活字中毒者としてはたとい短い間でも文章を読むという行為は欠かせないものなわけで、ひたすらトイレで読書。最近はあれ読んでます、エドガー・アラン・ポー、いや違った、江戸川乱歩。エログロナンセンスな雰囲気は大好物なのですがなぜか未読でした。読んでみたら面白かったです。アングラ小説の中では王道(変な表現)なんでしょうが、やっぱし『人間椅子』が一番印象的ですね、大きな一人がけのソファの中に入り込んだ頭の可笑しい椅子職人の恋愛話。僕が買ったのはその『人間椅子』を始めたくさんの傑作短編がおさめられた『江戸川乱歩ベストセレクション(1)』ってやつなんですが、漫画『サイコ』で有名な田島昭宇の表紙イラストに苦笑い、『デスノート』の小畑健の描いた太宰治『人間失格』といい、『ジョジョ』の荒木飛呂彦の描いた川端康成『伊豆の踊子』といい、漫画家が小説の表紙書くのはやってんですかね、確かに萌え系キャラをプリントした商品(お米とか、イチゴとか)がバカ売れしてる時代ですから、戦略としては有効なんでしょう。まあいいや。

で、念願の、というのは言いすぎですが、ノイズユニット「暴力温泉芸者」として有名な(現在はHAIR STYLISTICSに名義変更)中原昌也の小説をついに読みました。『マリ&フィフィの虐殺ソングブック』。これは皆さん買った方がいいですよ、買って、笑って、んでそのあと溜息ついて、「ああ、まったく」と寂しく呟けばよろし。「物語こそ小説の命!」と息荒く叫びまわる根っからの小説好きにはむしろぜひ読んでもらいたい。物語もクソもない、悲しくなるほど陳腐な文章が、あなたの小説に対する崇高な価値観に奇妙に「いやあな」印象を貼り付けることうけあい。真面目に小説読むのがバカらしくなるはずです。でもね、いいですよ。面白い。作品そのものがというよりは、読後に訪れる、あの何とも言えない脱力感は経験しとくべきです。ちなみに高橋源一郎や浅田彰は好きみたい、彼の作品。でも多分、中原自身は自分の作品好きじゃないんだぜ、絶対。パンクと言われる町田康の小説よりも全然パンクだ。もっとも、「あいつパンクだな!」なんて評価自体はなんだかパンクから一番遠い気もするし、また、「パンク=かっこいい」わけでも決してないのでなんかね、まあどうでもいいさね。

という事で最近エマが非常にかわいいです(いや、いつもかわいいのだけど)。赤ちゃんとは順調に姉妹化し始めているようで、自慢の嗅覚を活かして「パパ、こいつウンチしてるでしゅ!」とわざわざ知らせにきてくれたりします。散歩の回数も、その時間もめっきり減ってしまってストレスは溜まっているでしょうが、それでもやっぱ優しいわ、エマ。思いやりがあって、面倒見もよくて、お前はパパママ自慢の長女だよ。眠たくてもパパ、朝の散歩頑張るからね!



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