バカ舌喰いまくり 第7回 【魚乙(うおおと)】 |   EMA THE FROG

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IBMやソニーですら契約社員どころか正社員まで千人万人単位でバッサバッサ解雇しているこのご時世にあって、ささやかながらボーナスを支給してもらえた僕は幸せ者だと素直に思います。で、そのささやかながらのボーナス握り締めお魚の美味しい居酒屋「魚乙(うおおと)」まで行ってきました。

年季の入った外観、銀色に光る魚達の泳ぐ生け簀を通り過ぎて店内に入ると、威勢のいいおばちゃんがまるで久々に帰省した息子夫婦を迎えるような感じで席に案内してくれる。ランチ含めると既に4・5回来ているお店なのですがなぜかいつも同じ席。入り口過ぎて左側のテーブル席。僕はビールを(ヱビスビールでした)、奥さんはジンジャーエールを。

達筆すぎて所々読めないオススメメニューにじっと視線を落として今日の相棒を選ぶ。天麩羅盛り合わせ、刺身盛り合わせ、ホヤの塩辛、そしてご飯と味噌汁。それ程空腹でもなかったのでこんなもんです。

「ネットで偶然見つけた川井俊夫さんとかいう方の文章に感銘を受けて…」みたいな話をしながら、「夜中の浜辺でボードレール叫んで。月並みだけど生き辛そうな人さね…」みたいな話をしながら、「ブルーハーブはよいけれど、椎名林檎になるとダメなのよね…」みたいな話をしながら美味しく頂きました。

僕としてはサバ(?)のお刺身に感動しました。脂にね、味があるんですよ。あとホヤってすごく久々に食べたんですが、柚子が入っていたからか珍味と呼ぶにはひどく爽やかなお味で、ちょっと残念。口に入れた瞬間に走馬灯が走り始めるような強烈なパンチを期待していたんですが、何ならイカの塩辛よりも数倍食べ易い仕上がり。こりゃ魚臭いのがダメな奥さんでも食べれるだろうと思って一切あげたら、やっぱり全然ダメでした。それ食べれなくてどうして銚子丸のあら汁大好きなのかなあ。分かんねぇなあ。

しめて5000円弱。帰り際店員のおばちゃんが奥さんの大きなお腹に気付いて「あらあ、もうすぐね」と優しく声をかけてくれる。「うん。もうすぐ」「風邪ひいちゃだめよ。あったかく、ね」「うん。ありがとう」「じゃあ、気をつけて帰ってね。またよろしく」「うん。また来ます」。そんなやりとりをしてから店を出て、コンビニ寄って帰りました。

んで家帰って荒俣宏先生の『帝都物語』の続きを読んで寝ました。夢にご五芒星が出てきて笑った。



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