前のブログで書いた記事を復刻します。
2014年6月に西武球団から発表された伊原春樹監督の休養、事実上の解任直後に書いたものです。



『これはライオンズ崩壊の始まりなのか?』

今回の伊原春樹監督のシーズン途中休養(解任)は西武球団に一体何を残したのでしょうか?
そして、責任を負う人物は伊原監督だけなのでしょうか?
どんな状況にあるにせよ、今シーズン、これまでグラウンド上で見せてきたライオンズの選手たちのプロとしての姿勢を、長年西武ライオンズを応援してきたファンとしてやはり見過ごすわけにはいきません。
全部が全部、全力で戦っていないとは言いません。
ただ、お金を払って足を運んで来てくれたライオンズファンだけではなく、相手チームとそのファンに対してもあまりにも失礼な姿でした。
要因の一つに、首脳陣と選手とのコミュニケーション不足が挙げられていますが、一方的に監督に非があるように報道されていますが、では “選手の方からは” 一体どんなアクションを起こしていたのでしょうか?
また、フロントはその状況を誰一人として把握していなかったのでしょうか?
あるいは、把握していたけれど、見て見ぬ振りだったのでしょうか?
ここがひとつ大きなポイントです。

さて、今回の件で一番問題になってくるのは、フロントが監督を変えただけで、このまま全てを終わらせてしまうかどうかです。
図らずも球団は選手たちに、監督が気に入らない場合、それをプレーで示せば、“自分たちの思い通りにやれる” ということを暗に示してしまいました。
この状態を放っておけば、この先、誰が監督をやっても同じことを繰り返す可能性が非常に高いでしょう。
また、監督の休養が発表され、まず最初に選手から出た質問がユニフォームやヒゲや髪だったように、このチームを変えていくのは容易ではありません。
ごく普通に考えて、 “勝つことが第一のファンサービス” という気持ちがあるならば、今後の戦い方や練習法についての質問が真っ先に出るはずです。
それにしても、この質問が完全にファンを置いてきぼりにしていることすら気がつかないのには、あまりにも悲しすぎます。

これでは他球団ファンから同情もされてしまいます!!

今の西武ライオンズ球団は、球界の盟主を目指していた頃のプロ意識の強い球団ではありません。
それでも、ファンサービスを大切にして、観客動員数を上げ、球団単体黒字化という快挙を成し遂げてみせました。
だからこそ、ここ数年、同じことを繰り返している戦いにもどかしさを感じずにはいられません。
今回の解任劇が、西武ライオンズが新たに生まれ変わるキッカケになるのか、崩壊が始まるのか、それとももうすでに後戻りできないところまで来てしまったのか、正直なところ分かりません。
ただ、西武ライオンズ球団の今後を左右する、大きな分岐点に差し掛かっていることに違いありません。
「伊原春樹がダメだったのか?」
それとも
「伊原春樹でもダメだったのか?」
さあ、どっち?




タイプは正反対ですが、共に『選手の自主性』に重点をおき、指揮をとった伊原春樹と松井稼頭央。
あの時の伊原監督と今回の松井監督が、批判を受けながらも守ろうとした「ライオンズのあるべき姿」とは何だったのでしょうか?
今、球団の本気度が試されています。