エレニン彗星の「直列」と地震は関係があるのか、ないのか検証します。その第5回目です。
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「~天文台の事件簿~
題未定 第5回 エピローグ 」
(気がつくと、夕暮れ時にさしかかっていた。えっ、さっきまで朝の設定だったでしょ、と追求なされぬよう。この世界では、時間の進み方もいい加減だから)
台長:
前回で、やっとこさ「まとめ」ができてほっとしましたよ。
警部:
ご苦労さま。私も心配の種がなくなって、すがすがしい気分ですよ。
(夕暮れの空は少し霞んでいたが、満月がすでに明るく空の上高くかかって、地上を照らし始めていた。)
警部:
いい、夕暮れですね。見上げれば、十五夜の月か~、なんかどこかで聞いた、 歌
のようですね。
台長:
そうですね。今夜もいい星空になりそうです・・・って、ちがーう。
警部:
え、何を言ってるんです?
台長:
この月が、間違っているのです。夕暮れ時に、十五夜の月(ほぼ満月)が、見上げるような、つまり地平高度が高いところに、ありません。(ここでは、十五夜の月=満月としておきます。)
もし、満月が正しいならば、それは東の空、地平高度が低いところにあるか、または昇っていません。
(月、空の高いところから、東の低いところへ、ぴゅーと移動する)
反対に、もし見上げるような月が正しいならば、それは、上弦かそれを少し過ぎたばかりの月であって、満月の月ではありません。
(月、東の空から再び、空の高いところへ、ぴゅーと戻るが、満月ではなく半分にかけている)
どっちかにしてください。
警部:
ひぇー、ここ、イマジナリースペースだから、台長が言うたびに、月が動いたり、欠けたりしてるよ。
どっち、と言いましても、これは「歌」 の世界だからね~、あくまで「詩情」 ですよ、「詩情」 。
台長:
「詩情」 でも「紙上」 でも「私情」 でも「事情」 でも「次女」 でも「痴情」 でも、どれでも同じです。こんな非科学的なこと、お母さんが許しても、お父さんは許しませんからね。
警部:
まぁ、まぁ、この歌をつくった、さるミュージシャンのお方も、そこまでは考えが及ばなかったのでしょう。わざとではないですよ、「きっと」 、「たぶん」 、「おそらく」 、「もしかすると」 、「ことによると」 ・・・えーと
台長:
「probabry」 、「perhaps」 、「may be」 ・・・。
警部:
わー、なんか、ずる-い!!
台長:
また脱線しそうなので話を元に戻して・・・もっとも、この「夕暮れ時に満月 が空高く輝いている」 という、状況を科学的に正しいことにしてしまう方法もありますが・・・
警部:
え、そうなんですか、できるなら、それにしましょう。
ここで問題です。台長が上の会話で話した「方法」とはいったいどのようなものでしょうか?(制限時間1分以内) 答えは以下参照
台長:
夕暮れを演出している太陽のほかに、もうひとつ、「別の太陽」 があればいいんです。どれ、私が「太陽」 をつくってあげましょう。なんせ、ここは、イマージナリースペースですからね何でもできちゃいます。
警部:
なぁるほど、そうか~、それは気づかなかった、って、ちょ、ちょ、やめてください。「詩情」 のために、「太陽」 が増えたり減ったりしたら、たまったものじゃありません。
台長:
そうですか~、それならやめておきましょう。
このくらいで手をうっておきましょう。
(月、東の低いところの空に移動。満月ではなく、少し欠けている。なぜか、地上に菜の花畑が現れる)
「菜の花や 月は東に 日は西に」(与謝蕪村)
台長:
と、言うことで、前回で「まとめ」が終わりましたので、今回は軽くながしていきましょう。
警部:
ながしましょう、ですか・・・
台長:
と、思ったですが、前の「まとめ」では、足りない部分がありましたので、ここに補足したいと思います。
警部:
まーだ、やるんですか。もう船井さんをいじめるのは、やめませんか?
台長:
別に、船井さん本人をいじめているわけではないですよ。彼の言説を検証して、批判しているのですよ。
罪を憎んで、人を憎まず。
さらに言えば、同様の「直列」-地震説すべてを対象にしているのですよ。調べると、少しバリエーションが変わったものも流布しているみたいです。
船井さんのブログの内容を、第1話でも出しましたが、もう1回ここに、掲載しておきます。
以下 「いま一番知らせたいこと、言いたいこと
今年の9月・10月は天災の起きる可能性が大きい。注意しよう」 (http://www.funaiyukio.com/funa_ima/index.asp?dno=201108007
) 2011年8月22日 より抜粋
今年の9月・10月は天災の起きる可能性が大きい。注意しよう
具体的には、2008年2月20日のインドネシアのマグニチュード(以下Mと書きます)7.4から2011年3月11日の日本のM9.0までの間の世界でおきたM6以上の地震のほとんどが、直列の日かその前後だというのです。少し実例をあげます。
2008年2月20日 インドネシア M7.4 エレニン・地球・太陽の直列
2月25日 インドネシア M7.2 エレニン・地球・太陽の直列
5月12日 中国 M7.9 エレニン・地球・海王星の直列
2009年7月15日 ニュージーランド M7.8 エレニン・水星・地球の直列
9月 9日 サンホラ島 M8.1 エレニン・太陽・地球の直列
2010年2月27日 チリ M8.0 エレニン・地球・太陽の直列
3月 9日 インドネシア M7.2 エレニン・地球・海王星の直列
2011年3月11日 日本 M9.0 エレニン・地球・太陽の直列
(抜粋終了)
そして上の情報を、例のフォーマットで表にまとめると、このようになります。
警部:
見事に、?ばかりですね。「直列」前後の地震の回数も、例として8個挙げていますが、それ以外はどうなっているのか書いてありません。だから、8回+?回になっているのですね。
台長:
ええ、結局船井さんが、提示している情報は、「『直列』前後の期間に、8回地震が起きた」 とういうことだけなのですよ。後の情報は一切、書いていません。さらに、「『直列』前後」 という言葉の定義も不明確です。
もしこれが、科学や技術のレポートならもう、この状態で、ダメダメダメダメ でムダムダムダムダ なのですよ。
警部:
そうですね。こうやって表にするとわかりやすいけど、ブログを読んだ時点では、私は、完全に誤解・・・えーぃこのさい「誤解」 なんてまどろっこしい表現ではなく、正直に「だまされた」 と言いますね。
完全にだまされていました。
そして、こんなもので、私を含め大勢の人が、だまされていたとは、ちょっと信じ難いですね。
台長:
ええ、そして、?の部分の情報は、私が、あれこれ推察して埋めていったわけです。
警部:
今から振り返って言えることでしょうが、なんと言うか、アホらしかったですな。
台長:
ええ、私は、こんなアホらしいことを、延々まじめに検証したことに、アホらしくなります。もっとも、読者の方からの感謝の言葉で救われていますが・・
警部:
救われていますが・・・
台長:
本音をいうと、計算に用いた数値を全部プリントアウトして、「お前も計算して、俺と同じ苦しみを味わいやがれえ」 と船井さんのところに、送りつけたくなります。
(集計表の抜粋)
警部:
使用した数値が、およそ2万ぐらいありますので、結構な量になりそうですね。でも、台長、いきまいている割には、穏便な方法しか言えない、まだ抑制が効いていますね。
台長:
もう一度お断りしておきますが、船井さんのブログを取り上げたのは、単なる代表例としてです。目だっていましたからね~。そして、他にも、これに似たような話が、バリエーションを変えて存在しているようです。
それらを、いちいち検証することは、とてもできませんが、これまで私たちが使ってきた方法で、「提示された情報が不足していて意味がない!」 とか「そんなのウソだ!」 と言えると思います。
そして、ここまで、この記事をお読みになられた読者の人には、「このような考え方をすればよい」 というのが伝わったかと思います。
誤解を恐れずに言えば、「ウソ」 か「本当」 かというのはどうでもよい話で、「どのような考え方をしたか?」 というのが重要なのです。それも、ひとりよがりのものではなくて、他人にも納得してもらえるように「説明」 できることが必須です。
あー、なんだか説教くさくなりましたので、もう一言でやめておきます。
今回紹介したような、だましのテクニックは、こればっかりではないです。私たちの社会生活のなかでも、いっぱい出てきます。みなさん、注意しましょう、・・・ではなく、「正しく考えましょう」 です。
警部:
・・・というところで、この件、まいて良いでしょうか。
台長:
はい、これで、第1話で書いた、
2)「上で述べた「直列」と地震の例は、たまたま偶然である。」
は、本当に終わりです。そして・・・
警部:
・・・そして、
1)「彗星のような小天体が、重力で地球に地震を起こさせることはない。」
がまだ残っているんですね。
台長:
はい、2)の話が長くなりましたので、1)はまだ別の機会をもうけてやりましょう。
今回は、正直、算盤をはじいて帳簿をつけるような味気ない話でしたが、今度は、窮理(きゅうり 物理の昔の呼び名)の世界です。そして、窮理の数式がでてきます。自然界を表す美しい数式を眺めていると萌えますよ~。ムフ、ムフフ。
警部:
げ、ひょっとして、数式オタク!!
台長:
あなたは萌えないのですか?
もっとも、数式は必要最小限にして、なるべく読者の人にわかるように努める所存にございます。残念ですけど。
警部:
私も登場するんですかね~
台長:
さあ?ただいま、登場人物は、人選中です。
警部:
人選中とはいいながら、作者が見知っている人物を頭のなかでこねくり回して、仮想人格をつくっているんですよね。
あと、なんか残っていること、忘れていることはありませんか?
台長:
あー、思い出した!!
この物語のタイトルですよ。ずっーと「題未定」 で押し通してきましたが、最後なので、ちゃんとしたタイトルを決めておきましょう。
警部:
それなら、私に考えがあります。
「ダイミテイ」 にしましょう。
台長:
ん?だから、題を決めようと言っているのです。
警部:
いや、だから、「ダイミテイ」 にしようというのです。
いいですか、ここは、どこです?
台長:
どこって、天文台です。
警部:
天文台は何をするところです?
台長:
何って、ここは一般公開型の天文台なので、お客さんに星を見せるところです。
警部:
そうでしょう。お客さんは、「天文台で星を見よう」として来台されるわけですよね。
いいですか、
「天文台で星を見たい」
「天文台で星を見てー」
「天文台 で星を見てー 」
「天文 台 で星を 見てい 」
「天文 台 で星を 見てい 」
「天文 台 で星を 見てい 」
「天文 台 で星を 見てい 」
「天文 台 で星を 見てい 」
「天文 台 で星を 見てい 」
ほら、「台見てい」(だいみてい) になったでしょう!!
台長:
だー、ひ、ひどすぎる。本家本元
のこじつけも、ここまでひどくなかったぞー。作者が激怒するぞ!!
(そのとき、天地雷同して、煙が立ち込める。その中から、男の人が現れる)
台長:
わっ!また誰がでてきたぞ。
って、もう、慣れっこになって、驚いてないさ。
エマ:
やっと来れたぞ。急ぎの用事これあり、我、馳せ参じ、と、あれ何の用だったっけ?
警部:
あなた、このブログを書いている、エマさんでしょ。
台長さんそっくりですね
エマ:
違います。私が似ているのではなく、台長が私に似ているのです。
ここの「台長」は、私の代弁者という役柄ですからね。似るのもあたりまえですよ。
警部:
少し違うところもあるようですが?
エマ:
ああ、それは、話をおもしろく、おかしくするため、台長の「成分」 を少し入れたのですよ。
台長:
第一話の私の独白のところですね。
警部:
ああ、あれはそういうことでしたか、あれは妙にリアルでしたね・・・あれっ?つまり「実在の台長」 をモデルにしているってわけですか?
エマ:
(慌てて) あっ、えっ、いや、
このブログに登場する団体、人物は、架空のものであります。いかなる実在の団体、人物とも関係がありません。
って、言っている場合ではない。思い出したぞ。大変なことが起きるんだった。
あなたたち、この世界が、イマジナリースペースだということは、すでに自覚されていますよね。
台長、警部:
ええ
エマ:
想念で、他の人を登場させたりしませんでしたか?
警部:
2人ほど、やりましたよ。
エマ:
星を動かしたりしませんでしたか?
台長:
ちょっとばかり、月を動かしましたよ。あっ、太陽は作っていませんよ。
エマ:
ああ、やっぱり。
困りますね、いくらイマジナリースペースと言っても、こう勝手をされては。
ここイマジナリースペースは、ここだけの閉じた系ではなく、現実空間(リアルスペース)に微妙に影響を与えているのです。こう矢継ぎ早に、想念を実体化すると、リアルスペースでも影響を受けておかしな現象が起きてきます。
っていうか、実際に起きちゃったんですよ。ついこの前、光より早い物質 が発見され
、世界中が大騒ぎしていますよ。ほかにも、変な出来事が多発しているようです。
どうも、リアルスペースもイマジナリースペースに影響を与えていて、ある条件下で、変な事象発現の「共振現象」を引き起こしているようなんです。
警部:
いきなり、そんなことを言われても。だいたい、このイマジナリースペースを考えたのは、あなた=エマさんでしょ!
エマ:
ええ、確かに私が「発案」 し、ストーリーの「方針」 を立てましたが、それをこの劇世界で実際に、「運用」「実行」 したのは、あなたたちでしょう。なんだか「責任の所在」 があいまいになってるな~・・・変なところで「現実社会」
と似てきやがる。
台長:
上で言った、光より早いものが「大変なこと」 なんですか?
エマ:
いや、まだ続きがあるんです。いいですか、最後の質問です。よく聞いてから、正確に答えてください。
あなたたちは、この物語に、「ダイミテイ」 とかいう、題をつけましたか?
警部:
(うれしそうに) はい、はい、私がたった今「台見てい」(ダイミテイ) と題をつけましたよ。私が考えたのですよ。
エマ:
(一瞬、声が出ず) あー、遅かった。
台長:
どうしたんですか?「ダイミテイ」 と付けると、なにかまずいことがあるのですか?
エマ:
(つばを一回飲んだあと) 「予言の書」 なんです。あるSFが「予言の書」 と呼ばれていて、物語の中で主人公達が自分たちの物語に「ダイミテイ」 と付けると、大変なことが起きると書いてあるのです・・・
この、一連の物語を始めるとき、私は、何の気なしに「題未定」としていたのですが、その後、「予言の書」 の話を思い出し、慌てて、amazon.co.jpからこれを取り寄せて(実話)読んだところ、まさしくそのとおりのことが書いてあったのです。(この「予言の書」は、最後のアフィリエイトで紹介しています)
警部:
そんな、たかがSFが「予言の書」 になるはずがないじゃないですか・・・・(エマの顔をじっと見て) 本当なの?
エマ:
(無言で、こくりとうなづく)
台長:
いったいどんな大変なことが起きるのですか?
エマ:
(ゆっくりと) 地震 や惑星ネビル どころではない・・・
台長・警部:
地震 や惑星ネビル どころではない・・・
エマ:
(さらに、ゆっくりと) 三角バリア や、太陽フレア や、木星ビーム や、わけのわからん音声 どころではない・・・・
台長・警部:
三角バリア や、太陽フレア や、木星ビーム や、わけのわからん音声 どころではない・・・
エマ:
(ちらっと、上を見て) とても・・・読者にはとても教えられない・・・ちょっとお耳を・・・
(エマ、二人に耳打ちする)
台長・警部:
!?
(2人、腰が砕けてその場にしゃがみこむ。
叫ぼうとするが、くちをパクパクさせるだけで、声がでない。)
(と同時に、照明が暗くなって、幕がおりはじめる。)
( 誰かが、掻き消えるような声で)
あ、思いだした、あのマンガのつづきは?
エマ:
大丈夫、ちゃんと終わらせますよ。
(幕、完全に降りる。)
おわり
※皆様のご感想、ご意見をお寄せください。そのときは、コメント欄からお願いします。(私の承認後に表示されます)
題未定 (ハルキ文庫)/小松 左京
Amazon.co.jp
おまけ 後日談:
台長:
・・・ということで、ちょっと困ったことに、なってしまったんですよ。
警部:
え、何が「困ったこと」 なんですか?
台長:
あのね、エレニン彗星が、崩壊してもう見えなくなってしまっただろ。
警部:
そうですね。
台長:
時間軸で言うと、2011年8月後半から、核の崩壊があったようで、光度がいきなり下がりはじめ。その後、同年9月中になったころには、観測できないくらい暗くなってしまったね。
警部:
台長、今年のことなのに、2011年という言い方をするんですね。
台長:
まあ、後で読む人のことを考えてだよ。
警部:
でも、エレニン彗星が消えてよかったじゃないですか。これで、地震のことを心配する人が、ぐっと減りましたよね。
台長:
君、「消えた」 なんて言葉をつかっちゃいかんよ。また、「何で消えたんだ!」 と騒ぐ人がいるんだから。
実際は、核が崩壊、揮発性成分もなくなり、今はかけらみたいなものが、飛んでいるはずなんですよ。
彗星を観測する人なら、これを「見えなくなった」 という表現でいうんだよ、けっして「消えた」 とは言わないんだ。
警部:
へえーそうなんですか。でも、一般の人なら、どっちも同じって思ってしまいますよね。
あ、それよりも困ったことってなんですか?
台長:
あのね、9月10月に大きな地震が(日本に)に来るといいう噂があったが、実際起きなかった。それと、エレニン彗星の「消滅」を結び付けてしまわないか?と心配しているですよ。
警部:
え、どういうことです?
台長:
つまり、
「3月11日は、エレニン彗星の「直列」があって、東日本大震災が発生。」
「9月の「直列」は、その前に、エレニン彗星が「消失」したので、大きな地震が起きなかった。」
こんな風に間違って考える人が、絶対でてくるぞ、と心配しているんですよ。
「予言」 してもいいですよ。あと何年もすると、こまかなディテイルが記憶から失われ、上に書いたことのみ覚えている人が、そういえば、XX年前はこうだったね・・・とブログに書き出すんだよ。
警部:
そういうことでしたら、もうブログに書いている人、だいぶ見かけましたよ。「予言」がはやく現実になってしまいましたね。
台長:
エッ、エエー!!
できれば、エレニン彗星には、健在でいて欲しかった。今からでも遅くない、エレニーン、カムバーック!!
警部:
もう、無理、無理
おしまい
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2011/10/10 新規作成
2011/10/10朝 ちょっと修正
2011/10/29 「おまけ 後日談」を追加
2013/12/07 どこかにリンクを貼った