学生証申請(英語記載) 


正式な説明は⇑をご覧ください。



【学生証の取得】

なんとか貯金の残高証明 (約540€ =75600円) × (滞在日数) と入学する学校からの証明書に海外保険加入の証明ができれば誰でも簡単に申請でき、在日本スペイン大使館での移住許可が貰える方法です。短期留学(3ヶ月以上6ヶ月未満) と長期留学(6ヶ月以上)で期間を決める事ができます。



1年間留学する予定の方は150万円貯金があれば、渡航費用含めてなんとかなります。

(月に3万貯金できたら、5年くらい。月に5万以上貯金できたら2.5年くらいで貯まります)


=貯金が難しい方には向かない選択肢です。

私が知っている、スペインで長期滞在組は毎年1年分の学生ビザ更新をしています。スペイン銀行に6000€(75万円)の残高があれば、問題なく更新できます。 (注意が必要なのは、短期留学(6ヶ月以下)だと学生ビザ更新できません)



【学生ビザでの労働許可証】

結論から話すと、昨年2022年の6月以降に発行された学生証では週に30時間迄の労働が可能です。(それ以前に発行された学生証は週に20時間まで労働が可能です) そして、勉強している分野が公的な資格を証明して勉強内容と関係するなら、外国人局(extranjería)からの許可証不要です。

しかしながら、例えばスペイン語の語学学校にて学生ビザを発行している外国人学生は外国人局(extranjería)からの労働許可証が必須です。



労働許可証の種類:

Cuenta Ajena 
-スペイン国内に会社登録ある企業から正式に契約書により雇われる労働許可証。

Cuenta propia 
-フリーランス(autónomo)として、業務委託や単発の仕事を個人事業者として引き受ける労働許可証。

(フリーランス/個人事業者登録には明確な事業プランが必要です)



【学生証にての色々な就職事情】

-昔はワーキングホリデー(30歳未満が申請できる1年間の労働許可証)がなかった為に、学生ビザの外国人を雇う必要がありました。しかしながら、学生ビザの方々に労働許可証を出すには手間とお金がかかります。(=そうまでして、外国人を雇いたいスペイン企業は殆どありません)

-また事業プランが上手く行き、仮にフリーランス登録できたとしても収入の有り無しに関係なく毎月約300€(5万円)の社会保険料が銀行口座から引き落とされ+19%の税金を3ヶ月毎に払う事になります。約2000€(30万円以上)の収入源がないと、フリーランス登録しても割に合わず生活費になりません。

-それにより、ネグロ(現金で収入を受け取る)のレストラン雇用や語学学校で母国語を教える外国人学生が現実的に存在しています。しかしながら、近年スペイン警察の見回りが厳しくなり雇用契約書なしの労働者が見つかると、雇う側は多額の罰金を請求されます。また、雇われた学生さんも国外追放されるリスクがあります。

-しかしながら、ネグロ問題は外国人だけではなくスペイン社会全体の問題となっています。仕事が少ないスペインは個人事業者が増えますが、収入の額に関係なく多額の社会保険料と税金の支払いがあり、企業側が自社の税金対策でネグロ雇用をひっそり取り入れている場合をたくさん目撃しています。

-また、コロナ禍以前から学生ビザの外国人学生が取り入れているのは、「自分の国や他国との短期的なリモートワーク」です。これはまだグレーゾーンな方法です。なぜかと言うと、スペイン国内に正式な事業所をもたない企業は、スペインの事業所番号をもっていません。それ故に、本来スペインに事業所がなくリモートワークしか正式な書類手続きができません。しかしながら、約半年以上スペインに滞在している場合、日本の場合は「非居住扱い」になり、日本では税金支払いを受け付けてくれない場合が殆どです。(もし企業の役員であれば、話しが別らしいです) リモートワークの外国人学生は正式なフリーランス登録ができないのが現実です。ただし違法にもなっておらず、グレーゾーンです。


またリモートワークを業務委託のように見せて、「アルバイト/パート/フルタイム」などの雇用契約書で社員として成り立つ仕事もグレーゾーンです。なぜかと言うと、業務委託は業務が特定され委託された側が請求書をつくるからです。→本来、正社員ではくても従業員をもつ会社は海外在住者がいる国で事業所登録が必要です。これに関してスペイン政府は対応しきれていません。


-上記に付随して、近年クラウドワークスやオンラインバイヤー、ライターなどプラットフォーム上で簡単にノマドワーカー(定住しない人達)が増えていて、観光客としてパスポートで3ヶ月毎にビザなして居住国内を移動する人達もいるようです。しかしながら、学生ビザの持ち主は、明確なビジネス計画の申請が通らない限り、正式にフリーランス(autónomo)登録がスペインではできません。登録できたとしても、月々300€近い社会保険料と税金を払う、「経済的にも精神的にも不安定な生活」になります。



また、学生ビザ→から正式な労働ビザに変える事に成功した日本人はたいてい「特別なスキル」と「コネクション」があります。スペイン人と同等な教育を受けていない外国人学生には必要不可欠な要件です。



結論、日本にて十分な貯蓄をもちスペイン滞在をする方法が1番精神的に安定します。しかしながら、経済的に600万円以上(数年分)の貯蓄がなく、スペインで第2の生活を夢見てくる場合、「できればしたくないけど覆うリスク」を取る外国人が日本人も含めて殆どです。

またワーキングホリデーの方々は主に数ヶ月の貯蓄で仕事の許可証を貰えます。しかしながら、1年以上滞在できません。(ビザの更新が不可能)したがって、運良く雇い主が労働ビザサポートしてくれない限りは、学生ビザに切り替えて滞在を続行するしか方法がありません。

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それ故に、何となくでも長期的にスペイン滞在をしたい方は貯金が命です。