彼は

相変わらず忙しいけど

気持ちが落ち着きつつあるようだった。



充実した1週間だったよ。


よかったね。



そんな会話をしながら

彼への気持ちは変わらないのだけど


会いたいけど

会いたくない


そんな気持ちが続いていた。



彼は

自分の気持ちの切り替え方を知っていて


emaと再会してから

新しい趣味も始めて


大変な時でも

黙って心の調節をしている様だった。



最初の頃には話してくれてた事も

次第に話してくれなくなっていった。



それに対して

こちらから聞く事もできず


彼から

話してくれる事に対してのみ

返事をする程度になっていった。





彼は

そんな忙しい中でも


emaが心配しないように



連絡の回数も増え


できる限り

合わせてくれているのがわかった。



最初の頃のような

酷い放置も減っていた。



最初の頃の対応を

当たり前にしていたところから感じた事は


彼にとって

emaに合わせる事は

とても大変で面倒な事だと言う事。


呆れていたかもしれない。



今迄は

そのやり方で

何も言われなかったんでしょうね。





だから

彼と離れたいと思った。



こんなにしてくれているのに

心から信じてあげる事が出来ないし


全然足りていない自分に


嫌気がさしていた。。。







emaはそんな彼に

言えない気持ちが沢山ありました。


だから全然

足りていなかった。



言える立場じゃない。



だから、

最小限の不安や寂しさを

訴える事しかできなかった。





私(の心)はあなたのものかもしれないけど

あなたは私のものじゃない!


それは

しゃーないだろ





 ………しゃーない…のか?


じゃあ、

emaはいったい

彼にとってどんな存在なんだろうか。


正直

そんな返事が返ってくると思わなかった。


何でそんな会話になったのか思い出せないけど



最初の頃に

そんな会話をした後



益々何も言えなくなり

会話の加減もわからなくなった。




そして

そんな彼に



隠してる訳ではないけど

言いそびれている事があった。


言えなくなる前に

変な空気になる前に

もっと伝えておけば良かったなと

思う気持ちもあった。



いつ会えるのかわからないのに


たまに

文字のみでのやり取りしかないのに



途中で訪れた

このまま終わっていくのかなと感じる程の



彼の

長い長い沈黙の正体は


彼の将来🟰emaの将来 



それを

考え続けていたからだった。




その事を

話してくれた瞬間


emaと彼の2人が

馴染んできていると

錯覚する程の嬉しい出来事があるにも関わらず



彼と離れて現実に戻ると

気持ちは落ち着き



嫌な事があって

悩みを相談すると

喧嘩っぽくなる様になっていった。



楽しい話をした方が

良いのはわかってる


だけど


今のemaを

知ってて欲しい。




悩みも

相談しない方がいいのか。


なんだ、


やっぱりemaは結局

1人で生きていかなきゃいけないんじゃん。




彼が

今の生活が

上手くいってるのなら



今がやっぱり、

離れ時なのかな



emaの事はもう良いから


奥さん

大事にしてあげてね。

言われなくても、大切にしてるかな。



何度も言おうとしたけど


かまってちゃんみたいで

わざとらしい気がして言えなかった。



だけど


いつまで経っても集中できない

自分自身に苛立ちを覚えていた。



ここまで来れたのは彼のお陰


だけど

ここから先は1人で…


本当の自分に

たどり着くしかない。



そして

本当の自分に辿り着けた時



もし許されるのなら

もう一度会いたい。。。







自分を解放する為に


今の自分を


変える事

試す事


新しい世界で

新しい出会いの中で

学んでみたいと思っていた。


外に出ていきたい。


ずっと、ずっと

そう思い続けていた。


だけどそこには

迷いがあった。



そこに飛び込む勇気よりも

今は、タイミングを迷っていた。



emaの気持ちを

何も知らない

周りの人達に急かされる



今も

あの時と同じだ。


10年前もそうだった。



もう

ほっといて欲しい。

emaのペースで動きたい。



何度説明してもわかってもらえない

状況にも嫌気がさす。


集中したい

その時間を確保したいだけなのに


邪魔ばかりされ



私は

どうしたいんだろう

何がしたいんだろう


わからなくなっていく



何もできない事が罪悪感に変わり



ただ、ただ

身体がしんどくて


今は正直


何もしたくないし

何も考えたくない。



何も考えず

何も気にせず

何も心配しないで


ただ

ひたすら眠りたい。。。






彼に

隠してる訳ではないけど

言えずにいる事があった。



彼と喧嘩っぽくなった後


彼は

emaに対してだけではなく


emaを通して

旦那さんを見て

そのやり取りに納得いかない様だった。



彼は以前から


旦那さんと

ベクトルは同じだけど

絶対に合わないと言っていた。



その旦那さんに対する

emaの対応も納得できない様だった。



emaはな

好きなもん食って

好きな事してりゃ良いんだよ。



その言葉から

その全てを感じ取る事ができた。




その後の話の流れで



彼は

emaと旦那さんの間の

小さなつぼみをみつけてしまった。



その

小さなつぼみは


彼は既に見付けていました。


だけど

もう枯れてしまったと

思い込んでいたんです。



そのつぼみは


きっと

花開く事はない。


花開いたとしても

それは家族としての愛。



それが

彼に話せず

気になっている事だった。


彼に

嘘をつき続けるみたいで嫌だった。



だから

その代わり

何度も伝えていた


emaには貴方しかいないよ。


まだ、

よくわからない愛を

必死に伝えてきたつもりだった。



だけど


自分の気持ちを


たまにしか

言葉で伝えてくれない彼に対して


それを

一方的に伝え続ける事にも次第に疲れ


重いとも思われたくなくて


今度は

伝えなくなっていった。





夫婦だからしょうがないな


彼は

そう言ってくれたけど


本当にそう思ってるのかな

emaの気持ちは伝わってるのかな



だけどその後


彼の

ほんの少しの動揺が伝わる


その後の

文字でのやり取りがおかしくなる


伝えてるのに伝わらない


焦れば焦る程

おかしくなっていく


iPhoneのせいではないと思う

電波のせいなのかな



もう

なんなんだろう。。。





彼が

早めに

直接会って話そうとしてくれた


一番近い日


多分無理だけど

何とかすると言ってくれた。



何故か

emaの心は張り詰めたままだった。



最初の頃を思い出す様な

会話が始まり


リセット

浄化


そんな言葉が

彼の方から聞こえてくる。


彼と居る事で


リセットしてもらえて

浄化してくれるなんて


そんな嬉しい事はない。


だけど

その意外な言葉に驚きを隠せなかった。


どうしたんだろう…

酔ってるのかな?

そんな事を思いつつ


ありがとうと伝えた。。。





彼が会おうとしてくれた


その日は

残念な事に

emaが会えなくなった。



何故かその日は


無理をしたくないし

させたく無かった為


少しホッとしてる自分がいた。



少し前迄のemaなら


1日でも多く会いたくて

無理して会いに行っていた。



こんな

落ち着いた気持ちに

なれるものなんだね。



今回は

旦那さんが絡んでいた為

彼もすぐ納得してくれた。



用事を済ませ

帰ってきてから


無事に用事済んだよと話しながらも


返事の間隔があいていたので


忙しいんだと思い

話を終わらせようとすると


この日空けといたからと


珍しく

早くから

予定を空けてくれた事を教えてくれた。




その後

最近ずっと話せて無かった


お互いの気持ちの

確認の様な事が始まり



次のステージに進むよ



そう言われたました。


あまりの意外な言葉に

当然、emaは???。



して欲しい事を

俺にしてもらうんじゃなくて


emaから

自分のして欲しい事を伝えて実行する練習。



まずは

emaの気持ちを言葉にする。



はい、

すぐ言ってみて。



最初は戸惑いました。


だけど、

初めてそう言われた時は


本当に

1つも思い浮かばなかったけど


今なら沢山思い浮かぶ……はず



勇気を出して、一言伝えると



はい、次は?



例えば

手を繋いでデートしたい


そんな事ですら

すぐ言えなかった。


これは文字でのやり取り。


文字で伝えるのは

言葉で直接伝えるより簡単だと思ってた。



どんどん

答えていくたびに嬉しい気持ちになる。


言って良いんだ

伝えて良いんだ。


だけど


だんだん、

涙と共に

文字を打つ指が震え出す



ずっと一緒に居たい。


もう、

離れたくない。



そんな言葉ですら躊躇してしまい

指の動きが止まりそうになる。




彼に言われる

まだまだあるよね?


だけど

言葉が次第に

重いと感じる領域に入ってくると


表現に困り



その後


嬉し過ぎて

言葉に詰まる


と彼に伝えて

一度終わらせようとした。



嬉しさと共に来る

恐れの存在を伝える事はできなかった。



すると彼は

続けて言います



emaは

それで足りるの?

本当にそれだけでいいの?



足りないよ

全然足りない…



俺、

まだ〇〇言われてないよ笑。。。






それは

彼とemaにとっての

究極の愛を示す言葉だった。



実は

早い段階で頭の中をよぎっていたのに

無意識に払い除けてしまった。



だって…

言ってはいけない気がして…



中半端な気持ちじゃ言えないよ?

emaは本気じゃないの?





その言葉は

emaにとって

元彼との深い深い心の傷に関わる言葉だった。



もし彼が

軽い気持ちで言っていたとしたら

心の傷を更に深くえぐられる事になる。



そんな言葉を彼は

emaの心の傷を知っていて


emaにあえて

言わせようとしている。



指は震え

涙が溢れているのを彼は知らない。



今ある現実が

2人の気持ちの邪魔をする


だけど

中途半端な気持ちでは

そんな事言えないよね?


ema?

自分の気持ちは

自分の言葉で伝えないと。。。







彼は一体

何者なんだろうか…




ついでに

ずっと気になっていた事を聞いてみる。




何故?

何でこんな面倒な私と一緒にいてくれるの?



ありふれた言葉しか

返ってこなかったけど


その答えだって


本当は

聞くまでもなくわかっていた。



じゃあ何故emaは

わざわざ聞いたのか。



それは

伝えて欲しいから。



何もできなくて後悔したくせに

何も言わずに去ろうと思っていた。




気になっていた思いを

吐き出せたのは



彼とemaの

タイミングだった。



最初の頃に


同じ様な事を伝えようとして

喧嘩になった事があったのは



今思えば

彼がそれどころでは無かったからだ。



ただそれだけの事だと

いつも何故かわかっているのに…。。。






ここまでは

全て文字のみのやり取り




次からは

会った時に


emaが自分から

気持ちを伝えないと


俺、

動かないからね。



限られた時間だよ。

勿体無いよね。




emaは

外の世界へ出ていく前に


まだまだ

自分と向き合う必要があるみたいだった。






旦那さんからも

たまに言われていた



今なら

何でも聞いてあげるよ



絶対に怒らないと約束するから



今なら

何でも

受け入れてあげるよ。



安心して


自分の気持ちを

自分の言葉で話してみて。。。











読んで頂き

ありがとうございます✨