仕事から帰ってきてふと、思い立って掃除をした。物をためこむ性分なので断捨離がなかなか出来ない。だけどどこかの片付けマスター的な人が言ってたことを思い出して、毎日5つずつ物を捨ててみることにした。棚の下の方にひそんでいた箱の中から、一冊のノートが出てきた。7人のこびとが表紙の正方形のノートで、これまで何度となくおこなってきた断捨離をくぐり抜けてきたノートだ。かわいいから覚えてる。もういいか、もう捨てようかなと思って開いたら、未記入だと思ったそれには最初の5ページだけ私の筆跡があった。2014年9月の日記だった。当時私は色々と悩んでいたようだけど、私以外の主語がたくさん並んでいた。当時の職場の同僚、亡くなった父のこと、お客様の名前。そしてお客様が言ってくださったありがたい言葉。やさしさ。書いてなかったら絶対に忘れていたエピソードだ。私は号泣した。貴重な出会いばかりだった。沢山の気持ちをいただいた。多分もう会うことはないだろう人との交わりを思う。感謝しかない。自らその場を離れ、もう二度と戻ることはできないけれど、私は本当に幸せだったと思う。