私はTikTokユーザーでは無いのでそこで流行ってるものがわからない。だけどどうやら最近の音楽の流行りというのはそこでの「バズリ」がなかなか影響するらしい。と、最近わかってきた。私はTikTokはやってないがTwitter民なのでまわりまわって情報が入ってくることが多い。誰かのポストで知ったアーティストがいる。



乃紫。のあさんというらしい。

私が見たポストというのは、どちらかというとネガティブなものだった。その方の言うことをまとめると、「この人のライブを見たら巻舌やらMCでの発言やらが明らかに椎名林檎を意識しており、リスペクトは良いがあまりに露骨でここまでくると冷める」的なことだった。それのリプライに貼ってあったリンクを開いて色々と理解した。


随分前に、明らかに椎名林檎および東京事変を意識しているとみえたバンドがいて、それは私だけでなくそこそこ人気のあるブロガー(?)も「○○は東京事変にはなれない」といったような評を書いていたのを記憶している。東京事変フリークの私は内心憤慨し、こんな見せ方してるようなバンドは売れませんよォ!などと思っていた。でもあれから何年経ち、私はそのバンドを好んで聴いている。椎名林檎ぽいと思わせられたのはほんの初期(1曲)だけで、それ以降は真っ当に自分たちのオリジナリティを磨かれていったように思う。そしてその1曲でさえも今や、どこが椎名林檎だろうか?と思うほどに彼ららしい曲だと思う。ポルカドットスティングレイというバンドなんですけど。



で、だ。私がこのアーティストをテーマにしたのはなにもこの方をこき下ろしたいわけではない。この人も以降これでやってこうと思ったわけでなく、ひとつのきっかけとしてこのMVをアレっぽくしただけだと思うんだ。聴けばわかるがこのMVが明らかにそれなだけであって椎名林檎らしさは皆無である。逆に言うと椎名林檎を真似できるものはこの世に誰ひとり居ないという証明でもある。あと何回見ても声優さんぽいお顔立ちでなんか脳がバグるんですけど私だけですか(こういう声優さんいらっしゃいますよね?)



このヘントウタイという曲はあまりピンとこなかったものの、私が今最高にへビロテしているのは全方向美少女という曲。これとてもクセになる良曲だ。英詞の部分は東京事変の新しい文明開化にかなり影響受けてると予想する。ちょっと繊細な歌声やどことなくレトロなクセありメロディは椎名林檎というよりか相対性理論(椎名林檎って自分でも言うてますけど声に繊細さ皆無ですし)。拝見するにかなり音楽量産されていて、しっかりファンもついておられて、これぞ令和のミュージシャンといったかんじだ。時代を感じる。




つい先日、中田裕二がニューアルバム発売に先駆けて1曲MVを公開した。その曲の初手の歌詞が「我々にはその魅力がわからない」だった。彼のインタビューを日頃から拝見していれば何が言いたいのかがわかるしこの曲でアルバム解禁してきたあたり、中田裕二の今の音楽界に物申したい気概と俺はこれでやってくんだぜという気迫を感じた。謎にウサギ撫でてたけど。太く短く、細く長く、どんな生き方もあるだろう。量産系音楽のいいところもきっとあると思う。いや、私のようなしがないリスナーは、いいところを見つけていきたいと素直に思うのだ!