私が小6の時、かなり印象的なドラマが放送されていました。花の月9。


リップスティック(1999)です。



最終回の、広末が傘持って走るシーン。あれ真似しませんでした?小学校の帰りに傘もって「リップスティック」とか言いながら走った覚えあるけど私だけ?



これ私FODのマイリストにずっと入れていながらなかなか手をつけられずにいました。なんでかって、こどもながらに若干トラウマになっていたのですね。舞台が鑑別所ということもあり、暴行や自殺シーンなど諸々ショッキングなシーンが多く(とくに11話のあの黄色のカーテン·····)、いいドラマとは分かっていながらもなんだか再生するのにはいつまでも勇気が要るものでした。そんな私にマッチングトンという相棒が出来てから(過去記事参照)、ようやく気軽に再生出来るようになったので20数年ぶりに観てみた。



23年後の感想。

三上博史がかっこよすぎる。



当時小学生の私も既に三上博史(以下愛をこめて博史)はかっこいいとは思っていたが、もうなんかそこはかとなくカッコイイ。同じ芸術家役でも「それが答えだ!」の鳴瀬役とは真逆といっていいほど穏やかでそしてやや影のある男·····!話し方から視線から醸す雰囲気からもう全てがかっこいい!!背の低さなど無問題!!私過去付き合った人の身長162~184ですから!レンジ広め!背とかまじなんでもいいから!話逸れたけど広末の半端ない美しさ!!天使か???広末の良さ当時わかってなかったけど今ならめちゃめちゃ分かりますもう神がかっております·····そりゃ売れるわ···············




さて中身の話なのだが、さすがは野島伸司脚本ということでしんどい描写はあれど様々な登場人物の関係性や心の動きが細やかに描かれています。ふつうドラマって、登場人物の名前とか詳細とかが第1話のうちに不自然に誰かのセリフによって明かされたりするではないですか?まったくといっていいほどそれがないのです。実にスムーズに、誰が何してどういう関係性で、というのが理解出来る。



ただ、説明的ではないにせよ野島伸司さん特有のくささはある。だがしかしそれがある程度自然だったのは博史と広末の演技力によるところだろう。あと時代かな?(愛という名のもとにとかクサすぎてまじ見てられんとこある)普通そんな語りせんやろ!ては思うけど、それはそれで美しいので作品として全然見れるというか···



そんでもってこれ、鑑別所でこんなことあってたまるかよというストーリー展開で、リアルだけどリアルじゃないそのバランスも流石です。あれだな、「高校教師」だとやっぱ結ばれない(倫理的に)けども、鑑別所だったら出所すれば結ばれるしねぇ。絶妙にナイスな禁断の恋設定ですね。




一度観てるはずなのに結末ってホント忘れてるもんです。野島伸司脚本はどれもややトラウマなんだが(みんなもそうだろ?)この作品はわりとわかりやすくハッピーエンドになっていて、ほっとした。とはいえそれでも意味深な終わり方ではあるけれども。




このドラマ、今でも探せばたくさんのレビューが出てくる。そういうのを見ていると、野島伸司さんファンの人が崇高なレビューを書いていらして、なんつーか村上春樹のフォロワーを見ているような気持ちになった。いずれにしてもそんな見方があるのか!とかそれは考えすぎでは?と思うようなものも様々、全てまとめて美しかった!様々な角度から捉えられて、解釈ができて、たくさんの視聴者の感想をもってドラマが完結してるかんじ。やっぱドラマも芸術だなぁと思いました。



私はそんな立派なこと書けんし書かんとこう。とにかく主演の美しさに尽きる。あといしだ壱成、何回離婚してもはげてても嫌いになれんのよな~(演技力ありすぎ)