そうそう今思い出した。富士吉田に来た主な目的はグランピング。
なんでも某ドラマで川口春奈ちゃんと横浜流星くんがロケしたところということで、かなり人気なんだそう。友人は年明け早々に予約をしており、そのおかげでまさにその春奈&流星の部屋をゲットできたようです。人を集める前に予約するという友人のガッツに拍手したい。
4人で利用した部屋。大きなベッドと机と椅子。かなりしっかりした内装。何より富士山が目の前に見える素敵なお部屋。
それからまっくらになって、ひとしきり飲んで食べて騒いだ後さて寝るかってなったけど、寝る前に外に出て、寝転んでみんなで星を見た。
私の地元もこの街以上に田舎で星がよく見えるが、こんなにあふれんばかりの星は久々に見た。そもそも梅雨のはずなのにこの旅行はずっと晴れているんだ。なんて奇跡なんだと思う。
そもそも私は去年までバリバリにサラリーマンをやっていて、旅行はおろか、ちょっとライブハウスに行くのだって躊躇われた。自分の時間がなかった。心の余裕もなかった。音楽すら聴かなくなっていた。それがこうして、誰かが計画してくれた旅行によっていつかは来たかった場所に来ている。星降る夜を見ている。覚めた夢の続きに期待をしている。星降る夜になったらの歌詞がこの富士吉田の空には良く似合う。
星降る夜になったらという曲はフジファブリックの楽曲の中でもキャッチーだ。志村さんの書く曲は明るい曲でもどこか切ない。最近分かってきたけど、通り雨にふられることもクラクション鳴らされることもどうってことないって人はいるんだ。志村さんを好きな人はどちらかというと通り雨にもクラクションにも耐性がない。静かに生きていきたいんだ。でも本当は心の底でそんなことどうでもいいと叫びたい。叫べた時に何かが変わるんだと知っている。
会社やめて、これから私はどうなるのだろうと思う瞬間がよくある。それでも後悔は全くしていない。こうして富士吉田に来れたことが奇跡だし、福岡に居たって、家に居たって、奇跡みたいなことは沢山起こっている。それに気づけるようになったから、私は大丈夫だと思えた。富士吉田に来れて本当に良かった。星降る夜になったらをBGMにかけたかったけど携帯に入れてなかったことに気づく。でも志村さんの歌声は脳内再生余裕だった。いつもより言葉が染みる。輝く夜空の下で言葉の先を待っている。







