私の名前は昭和生まれにしてはやや珍しく、褒められがちである。べつにキラキラネームでもないが、意外と同じ人には出会わない。漢字も含めて素敵だと言ってもらうことが多く、その度にふんわり父と母にありがとうという気持ちがわいた。同性にも、年上の人にも、男友達にも言われたが、もしかしたらあの人は私のことを好きだったかもしれない。何を言い出したかというと、あなたの名前が好きですというのは月が美しいですねという古の粋な表現よりも、限りなくラブレターに近いと思うのだ。



今朝起き抜けになんとなくTwitterを見ていたら、とあるツイートがバズっており私のタイムラインにも紛れ込んできた。【名前も知らない人のアカウントを2年かけて特定したら人生が確変に入った】というタイトルのnoteのリンクを貼ったもので、特に期待もせず読んだら、オチで震えてしまった。



人の記事なので詳細は省くとして、その中で彼女が彼の名前を初めて知ってなんて美しいのだ·····!と感動するところは妙に印象的だった。私も当然経験ありで、基央とか壮平とかめちゃくちゃよくない?とかつぶやきながらノートに書いたことある。写経かよ。4文字だか5文字だかのあの画数の多い羅列にその人の姿を見ることってあるのだ。



彼女と彼が出会うまで2年、こういうことはやはりあるんだなと思う。時間も距離も超えてこんなことある~?!って叫ぶようなことはありうるし、私の日常でもたまにある。そういう体験は面白いからまたちょこちょこお願い申したいと思っていたけれど、なんて表現したらいいかがわからなかったんだ。そうか、確変か。彼女のワードチョイスに感謝。彼女と彼がただひたすら自分の好きな音楽(趣味)にエネルギーを費やしていたことが何よりのヒントだと思う。同じミュージックラバーとして羨ましい限りだし、元気出た。私の人生にも確変お頼み申す。



彼女のTwitterから彼の動画まで辿って彼の歌うサンボマスターを聴きながらまた記事を読んだけど、電車男思い出した。今の若者知らないかな?厳密に言えば違うけれど、ネットで生まれた嘘のような本当の話。