長野県庁の人口統計によると、昨年(2011年)の長野市の人口は前年比マイナス0.19%(706人)とのこと。
 
これは、人数でいうと県内最大の減少数となっています。2010年と比較すると人口減少率及び減少数は改善していますが、ライバルの松本市は堅調な人口増加を続けているのと比較すると、大きな違いです。県内を見渡すと人口増加地域が、軽井沢周辺地域、松本・安曇野地域に限られつつあります。つまり長野市を中心とする北信地域は構造的な人口減少に悩まされているという構図が明確になっています。
 
松本市と比較すると、大きく異なる点は2点あります。一つは自然減の数。つまり出生数-死亡数です。松本は、-31にとどまっているのに対し、長野は-527と減少幅がかなり大きくなっています。これは松本の方が出生数が比較的多いということを示しているのですが、原因として考えられるのが、出産適齢期の多さ又は子育て政策の充実具合でしょう。もし子育て政策の違いが影響しているのであれば、長野市の子育て政策に改善の余地があると考えられます。
 
2つ目は、社会増です。つまり転入-転出です。長野、松本とも、県内の他市町村からの流入が続いているようです。県内からの流入は、長野:+263、松本:+68となっています。一方で大きく異なるのが、県外からの流入です。長野:-529、松本:+242となっています。この要因は何なのでしょうか?考えられるのが、学生の流入(流出)、労働者の転勤、リタイヤ世代の移住、あたりだと思います。松本に大学が集中していることを考えると、学生の流入・流出は大きな要因の一つなのでしょう。この意味で、長野市への4年制大学・大学院の誘致・設置が喫緊の政策課題だと考えられます(筆者も、大学進学を期に長野市から県外に流出して戻っていない1人ですが・・・。)。労働人口の移動に関しては、長野市は依然として衰退産業(県庁等の公益部門、ローカルTV局、ローカル新聞社、地方銀行等)に支えられていることが大きな要因でしょう。成長産業の育成・誘致が必要です。長野市にも、アールエフ、ホクト、新光電気工業等のキラリと光る民間企業が出てきていますが、まだまだパワー不足です。