長いので暇なときでも読んでくれるとうれしいです。


ロンドンファッションウィーク中にロンドンの地下鉄などで無料で配られている新聞、Metroにうちの工場で作った


洋服が掲載されました。


内容は倫理的に洋服作りをしているデザイナー達についてでした。


日本ではあまり聞きなれませんが・・・こちらでは奴隷労働、不法移民を使った低賃金労働などで


洋服がつくられていたりします。


そして、そのような手法ではなく、服作りに携わる全ての人たちが公正に仕事が出来、賃金をもらい


正当な価格で作られた洋服があります。このデザイナーもこのような考えで服作りをし、今回、新聞に


掲載されました。


日本ではほとんど取り上げられません。


身の回りにあふれている、低価格の洋服。その値段に疑問をもったことはありますか?


為替の違い、ロットの違い、設備の違いなど、いろいろと理由はあるでしょうが、説明できないような


裏の話もあります。


そもそも、為替の違いを使って、低賃金の国で低価格の服を作り、高賃金の国で低価格で売る(高価格で販売し


ているところもありますが)ことは、どうなんでしょうか?


当たり前のようなことですが、当たり前でしょうか・・・??


僕は小学生のときに見たテレビを思い出します。それは、


大きな穴が地面にあき、その穴は何でも飲み込むスペースがありました。


そこで、人々はあふれたゴミや最後には使用済み核燃料なども捨てます。


そして、ある日そのゴミが空から降ってくるという話です。(たぶん星新一かなんかか???)


当たり前のことを当たり前と思うと、おかしくなることがあります。


服作りでも常に、疑問と否定の気持ちを持っていないといけないと思います。


自分が着ている服がどのように作られているのか・・・・


ちなみにこの服は最初から裁断されていたので、こっちでは縫製したのみでした。


でも、納品のときにデザイナーが渋滞に巻き込まれ、うちの建物が閉まる6時を過ぎました。


なので、僕は外で待って、そして納品しました。


そんなことはタグには書いていませんが・・・


ものには物語りがあります。


そんな物語を伝えれる服作りをしたいです。そして語ってくれるショップ店員であってほしいです。


長くなってすみません。読んでくれ方ありがとうございます。
旅する縫製工場日誌