「ギャング・オブ・ニューヨーク」の脚本でアカデミー賞やゴールデン・グローブ賞にノミネートされたケネス・ロナーガンが監督&脚本を務めた珠玉の人間ドラマ。
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主人公を演技派ケイシー・アフレック、元妻をミシェル・ウィリアムズ、兄をカイル・チャンドラー、甥を新星ルーカス・ヘッジス、そのガールフレンドをカーラーヘイワードが演じ、見事なアンサンブルを見せている。

アメリカ、ボストン郊外で便利屋として生計を立てるリーは、兄ジョーの訃報を受けて故郷のマンチェスター・バイ・ザ・シーに戻る。

遺言でジョーの16歳の息子パトリックの後見人を任されたリーだったが、故郷の町に留まることはリーにとって忘れられない過去の悲劇と向き合うことでもあった。

この作品は、当初マッド・デイモン製作&監督&主演で動いた企画だったのだが、「グレート・ウォール」の撮影が延びに延びてしまい、止むを得ず製作だけに回っている。

だが監督のケネス・ロナーガンはアカデミー賞脚本賞、ケイシー・アフレックはアカデミー賞主演男優賞を授賞してしまった。

ケイシー・アフレックはスピーチで、ニコリともせず淡々と話していて、まだ役から抜けきれていないようだった。

もしも、マッド・デイモンが演じていても、彼のアクションスターのイメージが邪魔して授賞は無理だったと思う。

136分 5月13日よりTOHOシネマズ シャンテほかにてロードショー