飛行船の気まぐれ☆☆新作映画紹介-終の信託.jpg


「Shall we ダンス?」「それでもボクはやってない」の周防正行監督が、現役弁護士・朔立木(さくたつき)の小説「終(つい)の信託」を自ら脚本化し、終末医療を題材に描くヒューマンドラマ。
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草刈民代と役所広司が、「Shall we ダンス?」以来16年ぶりに共演。ほかの出演は、浅野忠信、大沢たかお、細田よしひこ、中村久美。

不倫関係だった同僚に捨てられ、呼吸器内科のエリート医師・折井綾乃は、失意のあまり、病院内で自殺未遂騒動を起こしてしまう。

そんな彼女を救ったのは、重度の喘息で入退院を繰り返す患者の江木だった。やがて2人は深い絆で結ばれていくが、江木の病状は悪化していく。

そして、「最期の時は早く楽にして欲しい」と願っていた江木は心肺停止状態に陥る。江木の家族に承諾を取った折井は、江木の延命治療を中止する。

しかし3年後に、これが刑事事件に発展。折井は殺人罪の容疑者となってしまう。


いつも自ら調査して脚本を書き上げてオリジナル作品を製作している周防監督が、原作を読んで映画化を決めた作品。

物語は、折井が検察官に呼び出されて待合室で待って居るときに過去を思い出す回想形式。ここで折井彩乃の人柄や、同僚医師との不倫に、江木とのやり取りが描かれる。

そして、クライマックスは検察官との取り調べシーン。なんとこれが、45分間に渡りノンストップの息詰まる展開と、衝撃の結末を迎える。

今回のテーマは、終末医療。「それでもボクはやってない」と同じく、色々と考えさせられる作品です。

144分 10月27日よりTOHOシネマズ 日劇ほかにて公開