飛行船の気まぐれ☆☆新作映画紹介-桃さんのしあわせ.jpg


「スタントウーマン/夢の破片(かけら)」のアン・ホイ監督で、2011年・第68回ベネチア国際映画祭で女優賞を受賞、台湾金馬奨や香港金像奨で主要部門を多数受賞したヒューマンドラマ。
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桃役は11年ぶりの銀幕復帰となったデニー・イップで、中華圏の女優としては「秋菊の物語」のコン・リー以来史上2人目のベネチア映画祭女優賞受賞者。ロジャー役のアンディ・ラウがプロデューサーも務め、ノーギャラで出演したことも話題に。共演にアンソニー・ウォン、サモ・ハン・キンポーら。

60年間、同じ家族に仕えてきたメイドの桃(タオ)が脳卒中で倒れてしまい、それまでごく当たり前に身の回りの世話をしてもらっていた雇い主の息子ロジャーは、桃の介護に奔走することになる。

そのことをきっかけにロジャーの心境も変化していき、2人の間には実の母子以上の絆が生まれていく。

ロジャーの職業は映画のプロデューサーということで、監督やプロデューサーが本人役で多数出演しているのが笑える。

メインは、桃さんがメイドを辞めてから老人ホームでのはなし。これが中国映画らしい、ほのぼのとした人間ドラマ。誰にでも訪れる老いの現実を優しく温かく描いている。

119分 10月13日よりBunkamura ル・シネマほかにてロードショー