昨秋の終りに、高校文化部の全国大会のような文化祭があり
美術部員の息子も作品を出品しました。


が!


時間がなくて・・・いや正確には、時間をかけ過ぎて
最後まで完成させることができず、未完のまま出品。


日頃はおっとりしている彼も、さすがにちょっと悔しかったらしく
「完成させて地元の美術展に出品する!」と決心したのがその直後。
それからコツコツと放課後に作業を続けてました。


が!


やっぱり時間がかかり過ぎ、搬入まであと3日というところで
もはやあきらめムード…。すっかりゲームに没頭する毎日に。


「どうせ一般と一緒やから、入賞なんてできへんし」


う~ん…。


「あのさ。賞をもらうために作ってるんじゃないでしょ。
今キミは、最後まであきらめずにやり通すっていう勉強をしてるんだ。
仕上げた時の達成感より、仕上げなかった時の後悔が大きいと思うよ」


何か感じてくれたのか、それからまた黙々と作業を開始。
最後は徹夜で、ひとまず納得のいく仕上げまで頑張りました。


そして、届いた美術展からの通知。
そこには「奨励賞」の文字が。


静かに、それでもとってもうれしそうに喜んでいた高校男子。
日頃から、例えいいことであっても目立つことが大嫌い。
でもこのたびは授賞式にも嫌がらずに出席。


いろんな人から声をかけてもらい、夏合宿でお世話になった
他校の先生にもほめてもらい、達成感にも浸っておりました。



その作品がこちら↑

針金だけでつくり込んだワイヤーアートの「蟬」です。
大きさおよそ140センチ。

会場ではその大きさと、他にはないテイストで結構目を引きました。
いろんな方が足を運んで下さり、コメントをくださいました。


最後まであきらめずに頑張ったら
こんなに素敵なごほうびをいただけた美術展。

高校男子、何よりの収穫は「あきらめない気持ち」を体感したことかなと、母は秘かに思っています。