誰でも一度は使ったことがある「解熱剤」の話題です。
当たり前ですが、解熱剤は発熱時の体温を下げるために使用する物です。
発熱時、身体はだるさ、時には身体の痛みなどを引き起こすため、自覚的には辛い状態が続いてしまいます。
解熱剤は、熱を下げることで、これらの諸症状の緩和を狙うため、使用します。
但し、使い方は充分に注意する必要があります。
ヒトが何故発熱をするか?
おそらく、菌やウイルスが原因と考えるでしょう。
実際は、菌やウイルスを制するために、身体自身が起こす反応に過ぎません。
菌やウイルス自体に発熱の作用があるわけではないのです。
多くの菌やウイルスは熱に弱いために、少しでも体温を上げて早く治そうとするのです。
さて、解熱剤の効果を研究をご紹介します。
トカゲを使った実験です。
変温動物のトカゲは、部屋の温度と体温が一致する生き物です。
細菌感染により、発熱させたトカゲを3グループの飼育環境に分けました。
①温度が20℃
②温度が30℃
③温度が40℃
この後の結果は
①のグループでは全滅
②のグループでは半分生存
③のグループでは全部生存
という結果でした。
温度を下げてしまうと、それ自体が菌やウイルスに対する抵抗力を下げてしまうため、このような結果になってしまうのです。
熱が出た時にはどうするか?
「あったかくして寝る」
が最良の答えになります。
解熱剤の使い方は限定的です。
・何日も高熱が続いて、体力が落ちてしまっている
・高齢のため、体力との兼ね合いが心配
・次の日に、どうしてもやらないといけない事がある
こういった時に、初めて効果を発揮する物です。
ちなみに、鍼灸でも治療が可能です。
とにかく早く熱を出させて、早く治すという方法を取ることによる治療を目指せます。