前回のブログでは、ラットの実験にて、過食と怠惰が肥満になりつつあるから起こるものだと決定付けた研究を紹介しました。
では、その詳しい内容に入ります。
なぜ、この研究においてラットが太ってしまったかのメカニズムについて、2つの物質の関係が示唆されています。
ラットの実験においてされたことは卵巣の摘出、つまり女性ホルモンである「エストロゲン」が除去された状態と同じでありました。
このエストロゲンの働きの一つにある酵素の働きを抑える効果があります。
それがLPL(リポ蛋白リパーゼ)という酵素です。
LPLは、その酵素が働いている細胞への脂肪の取り込みを促進する働きがあります。
少しわかりにくいので、具体的に言うと
脂肪細胞において、LPLが働くと、脂肪細胞の中に脂肪をガンガン取り込むようになります。
即ち、肥満の傾向を示すという事です。
そして、エストロゲンはこのLPLを抑える働きが認められています。
実際に、ラットの実験にて、卵巣摘出ラットにエストロゲンの注射を行った所、過食や怠惰は起こらず、もちろん肥満にもならなかったと結論付けられました。
この実験において、閉経後の女性における肥満の理由を説明することが出来るのではと考えられます!
LPLの働きを極力抑える事、これが肥満を起こさないことの一つの目安となるかもしれません。