さて、今回はある研究をご紹介します。
ジョージウェイドの行ったラットの卵巣を取り除き、その後の食事状況の観察を行ったものです。
第一の実験では、ラットは過食に走り、体重もそれに応じて増えていきました。
第二の実験では、その後食事制限を行ったラットを観察しました。
そのラットは食事制限を行ったにも関わらず肥満のままでした。
更に活動量も、第一の実験より減り、より怠惰になってしまいました。
通常、肥満のメカニズムは、過食と怠惰によって引き起こされるというのが定説でした。
第一の実験の結果のみでは、そのようにも考えられるのですが、第二の実験の結果を踏まえると、その考えが違う事に気付かされます。
即ち、「過食と怠惰は肥満になりつつあるから、起こるものである」という結論です。
今まで原因と考えられていたのが、結果であったという逆説的発想が生まれたのです。
もう少し踏み込んで考えてみると
過食は脂肪を溜め込もうという働きがあるために起こり
怠惰は消費カロリーを少しでも落とすために起こるものである
と見ることが出来ます。
この研究結果は今までの肥満の概念を覆すものとして、私自身も参考にしているものです!