年金基金総会 | いまのしゅんかん

年金基金総会

前年度のバランスシートが揃う今、総会の季節である。

で、今日はエンジニア年金基金の総会に行ってきた。

 

まず前年度の財政状況の説明があり、そのあと6つの提案があってそれぞれ質疑応答と投票、という流れだった。

 

去年は、株価と不動産の高騰のおかげで投資がうまくいき、しかもこの年金基金は非営利団体だから人件費など宣伝費だの開発費だのと余計なコストがつかないので、かなり高い割合で会員の口座に還元される。

試しに家に帰ってからこの基金の年金口座をチェックしてみたら、なんと50%の投資利益がつき、手数料などのチャージをさしひいても40%だかの利子がついてて、すごい、、、と感心することしきりだった。

しかし、わたしがメインで入金している年金会社はプライベートのせいか、投資利益率はむしろこのエンジニア年金よりもいいのに、宣伝費や開発費がかさんでいるのか還元率は低い。

なので、最初はうちの会社との契約ですべてこの会社に入れなければならないことになっていたけど、給料の最低12%入れればあとは自由と契約が変わったのと同時に、従来の17%から12%に減らして、残り5%をエンジニア基金に入れることにしたという。。PhDのときはこの基金に入れていたからどうせ口座にお金はあったし。

なんと、今年の口座変動をチェックしたら、エンジニアのほうは順調に貯蓄されているのに、プライベートのほうはなぜか去年の大晦日と比較して10000kr目減りしていて、まだ3度しか入れてないけど、毎月かなり入金しているのになんでマイナス??と衝撃を受けた。まぁ、年頭に株価が暴落したのと、たまたまこの時期チャージが起きたのと思いたい。。実は去年1年はこの会社の還元率もかなりよかったのだ。

基本的には非課税で貯蓄できるし、還元率がマイナスになることはほとんどないので、17%を年金にまわすことはこれからも変えるつもりはないが。

ときどき、在住歴の長い日本人に質問されるけど、仮に帰国することになっても、年金口座は維持できるし、しかもかなり高い利息が毎年つくので、貯蓄方法としてかなりオススメである。しかも日本に帰ったら、日本はデフレなのに、デンマークで毎年利息が510%つくというのは夢のような増え方になるであろう。ただし、60歳の前に引き出そうとすると60%も税金がとられてしまうので注意が必要だが。それと、年金なので、毎年の受給に、なおかつ課税もされてしまうが。

 

しかし、あがった議題の中には、より柔軟なものにしようと、従来は70歳になったら強制的に年金受給だったのが、本人が希望すれば80歳まで引き延ばすことも可能、という変更案が出された。もちろんその場合、一年当たりの受給額は高くなる。

80歳、、、いくら平均寿命が高くなっているとはいえ、そこまで引き延ばすひとなんているのか、、

 

あとは、パリ議定書に従うべく、もちろん吟味は必要だが、化石燃料がらみの企業への投資を控え、再生可能エネルギー関係の企業により投資しようという提案があったり、あとわたしがあっと思ったのは、歳出の比率変更提案である。

従来よりも自己資本率を下げ、その分より会員のエキストラの貯蓄にまわすべきでは、という案である。

これをみて思ったのは、日本の企業も、もっと予算の比率を見直すべきでは?と。あまりにも自社貯蓄の比率が高いような気もしており。

とはいうものの、わたしが入れているプライベートの年金会社も財政シートが全然オープンになってないし、総会によばれるのはたぶん株主だけで、顧客はよばれないし、どうしてその還元率??と疑問でいっぱいになるのだが。会社との契約上、自分ではどうにもならないのではがゆい。

 

でもまぁ今回もなかなか興味深い総会だった。