会社の全体会議 | いまのしゅんかん

会社の全体会議

昨日、会社の全体会議に出るため、クリスチャンスハウンまで電車で行ったのだが、ものすごく異様な光景がみられた。電車の中で座っている多くの人が、例の政府とデンマーク国民党の間での合意案に関する記事を熱心に読んでいたのだった。普段は無料新聞ばかりであるが、この日だけは中にはPolitikenやBerlingskeなどの新聞を読んでいる人も。かくいうわたしも、電車でゆっくり読もうとBerlingskeを家から持ちこんでいたのだが。

 

新聞にあったアンケートでは、

失業保険給付期間を2年に短縮に関して

21%が賛成

29%がちょっと賛成

16%がちょっと反対

28%が反対、

 

育児手当1年の最高金額30000krに関して

41%が賛成、

25%がちょっと賛成

14%がちょっと反対

17%が反対

 

とあり、なんだかんだ、国民の半分以上はこの合意案にポジティブにとらえていることが示唆されている。

夫に、高齢者ばかり優遇される新しい案について文句を言ったが、「やっぱり、高齢者の層は大きいし、無視できないんだよ。」と言っていたが、本当にそのとおりのようである。

1998年ころにも、当時与党だった社会民主党が、efterloenを配偶者の失業保険金の一部から賄うのと60歳以上で働き続ける人に報奨金を与えることでefterloen受給を抑制しようとしたところ、支持率が19%まで下がり、結局その次の2002年の選挙で負けて与党の座をベンスタに明け渡すことになった。それだけ、政治家にとってもなかなか着手できないセンシティブな問題といえよう。

とはいえ、わたしが60歳ころになるころには、60歳以上の人口比率が3割だか4割とかになるそうなので、さすがに廃止になっているような気もするが。

 

失業保険給付期間短縮も、不安感を増大させる影響がでるのでは?と思ったが、本当に4年も給付を受けてしまったら、それに慣れてしまって、社会復帰ができにくくなるだろう。

わたしも、今まで、実際に給付を受けたいとかではなく、安心料を得たいというきもちがあったが、今後は、より自分で責任をとっていくよう意識を変えていかなければならないだろうと思う。

 

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昨日の全体会議、意外と面白かった。

講演は、最近の顧客のトレンドと、それに対してどうアクションするべきか、という内容で、最近はインターネットの台頭で、無料でも事がなせる時代になり、コストに対する意識が厳しくなったのと、メディアの充実でなまじ情報があふれすぎるせいか、広告の効果が小さくなってきて、かえって個人的なネットワークの意味合いが大きくなってきたという話をきいて、確かに、、、と納得させられた。

 

でも、毎回講演を聞いて面白いとは思うけれど、実際にそれを生かせられるか、というと、それも懐疑的なのである。

結局、最終的には人間性に関わってくる問題だから。

「○○すべき」ということを認識したとして、じゃあそれができるかというと、それはまた別の問題であって。

個人的なコネクションをいっぱいもっている、同室の元指導教官だとか、わたしをデンマークに連れて来てくれたグループリーダーとかをみても、彼らのほかのひとを引き付けるユーモアだとかカリスマ性とか、尊敬はするけれど、だからといって彼らのようになれるかというと決して真似できるものでもない。本当に、どうやったら、そんなに人を笑わすことができるの?と思ってしまう。

 

結局、自分のもっているものを認識して、それを武器にするべく磨いていくしかないのだろう。

同僚のひとりも決して交流に優れているタイプではないが、ものすごく経験豊かで知識ももっていて、「困ったら彼」くらいに重宝されている。

相手を信用させられる武器をもつことが重要なのだと思う。

結局、それをみつけなければならないのは自分なのだ。

 

でも、帰りに、たまたま近くに住んでいる同僚とその人の奥さんと一緒になって、3人でクリスチャンスハウンからノアポートまで歩き、電車に乗ったのだが、その途中でいろいろ昔話になって日本でのことを思い出したのだが、今ものすごく壁にぶちあたっているけれど、それはそれで恵まれているのかもしれないな、と思った。

日本では元夫に保護されていたから、それでものすごく安心できていて、同時にものすごく退屈で。

今は嫌でも夫から独立しなければならず、それがために苦手な交流もしているわけで。その中で自分というものを考えさせられているような気がする。